18金メッキは売れる?見分け方や高価買取が狙える5つの特徴を解説!
この記事を書いた人
足立 美桜
まだ3年の査定歴ではありますが、大学では美術史を専攻し、前職では画商にいた経緯もあり、特に絵画と彫刻の査定に長けています。公正で確かな目でお客様の大切なお品物を一点一点丁寧に査定しています。
「18金のメッキ製品でも買取してもらえるの?」「金価格が高騰している今ならメッキでも高価買取が叶う!?」
18金メッキと聞いて、それが一体どんなものか、具体的に説明できますか?
18金と言われると、なんとなく高級なイメージはあるものの、本物の金との違いや、買取に出せるのかどうか、疑問に思う方もいるかもしれません。
本記事では、現役査定員の筆者が、18金メッキの基礎知識から買取の可能性まで、詳しく解説していきます。
是非、最後までご覧ください!
■関連記事:【貴金属買取の基礎知識】高価買取のコツと買取業者の選び方を徹底解説
1:18金のメッキ製品は買取してもらえる?
「18金(K18)」とは、金の含有率が75%の合金のことを指します。
残りの25%は銀や銅、パラジウムなど別の金属が混ぜられていることを意味します。
この配合により、純金(24金)よりも硬度が増し、アクセサリーなどの加工に適した素材となります。
18金は、純金とほとんど変わらない美しい輝きと、変色しにくい耐久性を持ち合わせている点が魅力です。
そのため、ネックレスや指輪、時計など様々な宝飾品に用いられ、高い人気を誇っています。
金は希少価値の高い貴金属であり、近年は金相場が高騰しています。
売却を検討するには絶好のタイミングと言えるでしょう。
それでは、18金「メッキ」製品にも同等の価値があるのでしょうか?
■関連記事:18金買取がアツイ!相場高騰の理由と高価買取を狙う3つの方法
1-1:そもそも金メッキ・金張りとは?
金メッキとは、金属の表面に微量の金をコーティングする技術です。
似た言葉に「金張り」がありますが、こちらは金メッキよりも金の層が厚く(※0.1mm以上)、価値も高価になります。
18金メッキの魅力は、手頃な価格で金の輝きと高級感を演出できる点にあります。
金は錆びや変色に強い金属のため、製品の美しさを長く保ち、劣化を防ぐ効果も期待できます。
このように金メッキは、美しさ・耐久性・コストパフォーマンスを兼ね備えた、多くのメリットを持つ表面処理技術と言えるでしょう。
1-2:【結論】メッキ製品の買取は難しい場合が多い
結論から言うと、たとえ18金であってもメッキ製品を「金」として買取してもらう事はできません。
18金メッキは、金の層が非常に薄いため、買取業者にとって金を取り出す手間とコストに見合わないからです。
しかしながら、「製品」としての価値があれば、高価買取も夢ではありません!
詳しくは、3章で解説しますので併せてご覧ください。
2:金メッキ製品の4つの見分け方!買取前に確認!
1章では、18金と18金メッキでは価値が全く異なることを解説しました。
とは言え、お手持ちの製品が18金メッキなのかを見極めるのは、なかなか難しいもの。
本章では、金メッキ製品を見分ける4つのポイントをご紹介いたします。
2-1:金メッキ製品が多い製品
代表的なのは、ネックレスや指輪、ピアスなどのアクセサリー類です。
また、金杯や盃、仏具、置物などのインテリア小物、時計、万年筆などの筆記用具にも金メッキ加工が施されていることがあります。
さらに、骨董品など古いものに金メッキ加工が施されているケースも少なくありません。
2-2:刻印で見分ける
金製品には、金の種類や純度を示す刻印がされている場合があります。
「K18、750、Au750、18K、18KT、18KP」という刻印が刻まれていれば、本物の18金である可能性が高まります。
(※勿論、純度がごまかされていたり、偽物の可能性もあります。)
同様に、メッキ製品にも専用の刻印が存在します。
■メッキや金張りを示す刻印一覧
GP | 金メッキ。Gold Platedの略。 薄い金の膜を電解メッキしたもので、 層が薄く摩耗に弱い特徴がある。 |
GF | 金張り。Gold Filledの略。 層が厚いため、摩耗に強い特徴を持つ。 |
GS | 金張り。Gold Shelledの略。 |
GEP | 電気メッキ。Gold Electro Platedの略。 |
HGE | 金メッキ。Hard Gold Electroplatedの略。 |
GR | 金張り。Gold Rolledの略。 |
RGP | 金張り。Rolled Gold Plateの略。 |
M/1M/3M/5M | メッキの厚さを表す。例)5M=5ミクロン。 |
1/10 1/20 | メッキの割合の数値。 「1/20 K18」の場合は20分の1ミクロンの K18メッキが施されている。 |
18金メッキの場合は、「K18GP」「18KGP」「K18GF」「18KGF」といった刻印が一般的です。
刻印は、製品の目立たない場所に刻まれていることが多いです。
例えば、指輪の場合は内側、ネックレスの場合は留め具の裏側などです。
肉眼では確認しづらい場合は、虫眼鏡を使うと良いでしょう。
2-3:重さを比べる
金は、プラチナに次いで比重の大きい貴金属です。
そのため、本物の18金製品と18金メッキ製品では、重量に明確な違いが現れます。
小さなアクセサリーでは重量差を感じにくいこともありますが、金杯やおりんのように大きなものになると、その差は歴然です。
一方、金メッキ製品は、一見金に見えても、手に持つと軽く感じます。
手に持った時の感覚である程度は真贋の見当をつけることができますが、確実に見分けるには、計量器を用いて、大きさに対する重量を比較するのが有効です。
2-4:色味を比較する
18金製品と18金メッキ製品を見分けるには、色味の違いに注目してみましょう。
本物の18金は、表面がオレンジ色に近い黄色をしており、深く温かみのある輝きを放ちます。
一方、18金メッキは、黄色味が強く、ピカピカとした光沢が特徴です。
これは、メッキの工程上、薄い金の層の下に異なる金属が使われているため、その金属の色味が影響しているからです。
お手元に18金製品がある場合は、並べて見比べてみるのが、違いを見抜く一番の方法と言えるでしょう。
また、18金メッキは、経年劣化や摩擦によって、部分的に剥離が起こる場合があります。
細部まで注意深く観察することで、より確実に判別することができます。
3:18金メッキ製品で高価買取が期待できる5つの特長
1章で解説した通り、基本的に、金メッキ製品の買取はしてもらえません。
しかしながら、中にはメッキ製品でも高額査定が期待できる物が存在します。
それは、金メッキや金張りに含まれる微量な金に対してではなく、製品そのものの価値が評価されるパターンです。
本章では、そんな秘めた可能性を持つ製品の特長を5つ紹介します。
3-1:宝石が付いている物
18金メッキ製品でも、宝石が付いている場合は買取価格が変わってきます。
ダイヤモンドやエメラルドなど、価値の高い宝石が使用されているメッキジュエリーは、高価買取が期待できます。
高価な宝石ジュエリーに金メッキが使われている可能性は非常に稀ですが、ゼロとは言い切れません。
「金メッキだから宝石も偽物だろう。」と決めつける前に、一度査定を依頼することをおすすめします!
3-2:デザイン性や希少性が優れた物
有名デザイナーが手がけたアクセサリーや、限定生産された腕時計など、デザイン性や希少性が優れた金メッキ製品は、コレクターの間で人気が高く、高値で取引されることがあります。
さらに、お洒落で流行に合ったデザインのメッキ製品も、買取市場で需要が高まり、高額買取に繋がる可能性があります。
ただし、流行は移り変わるもの。
デザイン性の価値を最大限に活かしたいのであれば、新しいモデルが発売される前に早めに売却することをおすすめします。
3-3:人気ブランドの物
18金メッキ製品でも、有名ブランド品であれば高価買取が期待できます。
例えば、ディオールやシャネル、エルメスのメッキジュエリーは、素材としての価値ではなく、ブランドとしての価値を評価してもらえるため、高値がつきやすいです。
フランスの有名食器ブランド、クリストフルのメッキ製カトラリーなども同様で、ブランド力によって高価買取が期待できます。
もし、お手元に有名ブランドのメッキ製品があり、売却を検討されている場合は、ブランド買取にも強い業者に査定を依頼することをおすすめします。
3-4:アンティーク価値のある物
18金メッキの中でも、アンティーク品は希少価値が高く、コレクターからの人気が高いです。
歴史的価値があれば、更に高値での買取が期待できます。
ただし、アンティーク品の価値を見極めるには専門知識が必要です。
知識豊富な専門家であれば、商品の価値を正しく評価し、適切な買取価格を提示してくれるでしょう。
もし、買取店で納得のいく価格がつかなかった場合は、オークションサイトへの出品も検討してみましょう。
コレクターが多数利用するオークションサイトでは、思わぬ高値で落札される可能性もあります。
3-5:状態が良い物
18金は溶かして再利用ができるため、状態が悪くてもその日の買取相場に応じて査定額が提示されます。
しかし、18金メッキ商品は「再販」を目的として買取されます。
そのため、商品の状態が買取額に大きな影響を与えるのです。
当然、新品の状態に近いほど査定額は上がる傾向にあります。
売却する前に、汚れや埃を取って清潔な状態にすることで、査定員の第一印象を良くしましょう!
ちょっとしたひと手間が、査定額アップの秘訣です。
次章で、18金メッキ製品のお手入れ方法を解説します。
4:18金メッキ製品を高く買取してもらう為のお手入れ方法
18金メッキ製品を高く買取してもらうためには、日頃から適切なお手入れをすることが大切です。
ここでは、18金メッキ製品の輝きを維持するための、お手入れ方法をご紹介します。
4-1:ジュエリーボックスで保管
18金メッキは、摩擦に弱く、傷が付きやすいという特徴があります。
他のアクセサリーと接触すると、メッキが剥がれたりする原因となります。
そのため、仕切りがあるジュエリーボックスで、他のアクセサリーと接触しないように保管するのがおすすめです。
4-2:皮脂汚れは早めに落とす
皮脂や汗が付着したまま放置しておくと、変色や腐食の原因となります。
使用後は、柔らかい布で皮脂汚れを拭き取りましょう。
特に、夏場は汗をかきやすいので、こまめなケアを心がけましょう。
4-3:お掃除方法
汚れがひどい場合は、40度以下のぬるま湯と中性洗剤を使って優しく洗いましょう。
柔らかい歯ブラシなどで優しく汚れを落とし、その後は水でしっかりと洗い流します。
宝石が付いている場合は、注意が必要です。
研磨剤入りのクロスや洗浄液は、宝石の品質を下げる要因となるため絶対に避けましょう!
汚れが酷い場合は、無理に落とそうとせず、買取業者に相談することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事では、18金メッキ製品の売却を検討中の方向けに、メッキの基礎知識や、秘めた買取の可能性について解説しました。
18金メッキ製品は、金としての価値は期待できませんが、製品としての価値があれば、高価買取も夢ではありません!
物の価値をしっかり見極められる査定のプロにお任せするのが1番です。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました!