高く売るコツを伝授!純金インゴット買取の基本と買取相場を解説
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今田 結衣
査定士歴は5年とまだ浅いが、メキメキと頭角を現してきた期待の若手。
高級時計専門店での販売経験を活かし素早く正確な査定を心掛けています。
プライベートではバイクで九州を縦断したりとアクティブな一面もあります。
モットーは「win-winな査定」
「金」と聞いて、何をイメージするでしょうか? 富の象徴、宝飾品、それとも投資対象?
様々な顔を持つ金ですが、中でも「純金インゴット」は、まさに“資産の塊”と呼ぶにふさわしい存在です。
あなたの大切な純金インゴット、眠ったままになっていませんか?
実は、純金インゴットの売却は、正しい知識さえあれば、想像以上に簡単に行える上に、思わぬ高値で売却できる可能性も秘めているんです。
関連リンク:【貴金属買取の基礎知識】高価買取のコツと買取業者の選び方を徹底解説
1:純金インゴットの基本情報
世界経済の先行きが不透明さを増す中、「資産を守りたい」「将来に備えたい」という思いは、誰しもが抱えるものです。
そんな中、注目を集めているのが普遍的な価値を持つ「金」、中でも「純金インゴット」です。
今回は、資産形成や投資に興味をお持ちの方へ向けて、純金インゴットの基礎知識を分かりやすく解説していきます。
1-1:純金インゴットとは
純金インゴットとは、その名が示す通り純度99.99%以上の高純度の金(純金)を鋳造して作られた塊のことです。
インゴットは、「金塊」と訳されることもありますが、一般的に「金塊」は、自然の状態で見つかった金の塊を指すのに対し、「インゴット」は、精製され、一定の形状に加工されたものを指します。
よく、延べ棒という言い方をお聞きすると思いますが、「インゴット」と「延べ棒」は、どちらも金属を塊状にしたものを指す言葉で、特に明確な違いはありません。
投資の世界では、純金インゴットは現物資産として扱われます。
株や債券のように、発行元が倒産するリスクがなく金そのものの価値で取引されるため、価値がゼロになるリスクが極めて低い、安定した資産と言えます。
このような理由から、純金インゴットは投資において大変人気を集めています。
◎形状について
純金インゴットには、主に「バー」と「コイン」の2つの形状があります。
バー: 「板状」のインゴットで、一般的に投資目的で購入されることが多いです。
重量は、1kgや500gなど、比較的大きなものが主流です。
コイン: 「硬貨」の形をしたインゴットで、コレクション性も高く、贈り物としても人気があります。
重量は、1オンス(約31.1g)や1/2オンス(約15.5g)、1/4オンス(約7.7g)など、比較的小さなものが多いです。
◎サイズについて
金インゴットのサイズはさまざまで、一般的なサイズは以下の通りです。
重さ | サイズ |
1kg | 約113mm x 52mm x 10mm |
500g | 約87mm x 44mm x 9mm |
300g | 約87mm x 44mm x 9mm |
200g | 約48mm x 28mm x 8mm |
100g | 約40mm x 24mm x 6mm |
50g | 約40mm x 25mm x 3.5mm |
20g | 約33mm x 20mm x 2.1mm |
10g | 約27mm x 17mm x 1.6mm |
5g | 約20mm x 12.5mm x 1.5mm |
2:純金インゴットの有名ブランドをご紹介!
純金のインゴットのブランドは、世界的に多数存在しています。
純金のインゴットをご購入する際には、認定機関により公認されたブランドのインゴットがおすすめです!
そこで、国内・外におけるおすすめインゴットブランドをご紹介致します。
<国内ブランド>
- 田中貴金属工業
- 三菱マテリアル
- 住友金属鉱山
- 徳力本店
- 石原産業
- 日鉱金属(日立製作所)
- 三井金属鉱業
- DOWAメタルマイン
- アサヒプリテック
- 石福金属興業
- 松田産業
- 日本マテリアル
<国外ブランド>
- PAMP (スイス)
- Valcambi (スイス)
- Johnson Matthey (イギリス)
- Credit Suisse (スイス)
- ENGELHARD(イギリス)
3:インゴットの刻印の意味とは?
インゴットは単なる貴金属の塊ではなく、表面には様々な模様や数字が刻印されています。
これは装飾ではなく、その身に刻まれた情報により、自身の出自・品質・そして歴史などを物語っているのです。
今回は、そんなインゴットの刻印に秘められた意味をご解説致します。
3-1:製錬業者と検定分析業者のマーク
インゴットには、必ずと言っていいほど製造者や精錬所を示す刻印がされています。
これは、そのインゴットの出自を明らかにするだけでなく、品質の保証としての役割も担っています。
- スイスのバルカンビ社なら「VALCAMBI」
- イギリスのジョンソン・マッセイ社なら「JOHNSON MATTHEY」
- 日本の田中貴金属なら「TANAKA」や「田中」
- 三菱マテリアルなら「MITSUBISHI」
また、製造者や精錬所の刻印に加えて、第三者機関による品質保証マークが刻印されている場合があります。
これらのマークは、国際的に認められた品質基準を満たしていることを証明するため、投資家にとって大きな安心材料となります。
3-2:重量
インゴットの重量は、その価値を決定づける重要な要素の一つで、重量表示は取引の際の基準となります。
刻印には、国際的に認められた単位で重量が正確に記されています。
3-3:純度
インゴットの価値を決める最も重要な要素の一つが「純度」です。
金や銀などの貴金属は、純度が高いほど価値が高くなります。
刻印には、そのインゴットに含まれる貴金属の割合が明確に示されています。
- 具体的な刻印例:
- 金の場合: 「999.9」(フォーナイン)、「99.99」(4N)など
- 銀の場合: 「999」や「99.9」など
3-4:シリアルナンバー
個々のインゴットを識別するための固有番号です。
製造履歴を追跡したり、偽造を防ぐ役割があります。
4:純金インゴットの買取相場
「金が高騰中!」というニュースを目にする機会が増え、タンスや引き出しに眠っている純金インゴットが気になっている方もいるのではないでしょうか?
純金インゴットの買取価格は、日々変動しています。
この記事では、最新の買取相場情報をご紹介致します!
まず、本日の金買取価格相場は14,062円です。
金の価格は日々変動していますが、ここ数年は金のインゴットの買取価格相場も上昇が続いています。
下記の表に2000年以降の金買取相場をまとめていますので、参考にしてみて下さい。
5:純金インゴットの高価買取の4つのコツ
金相場の高騰が続く今、売却を考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ売ろうと思っても「少しでも高く売りたいけど、どうすればいいか分からない」という方もいるはずです。
そこで今回は、純金インゴットを高価買取に繋げるためのとっておきの秘訣をご紹介致します!
この記事を読めば、あなたも賢くインゴットを現金化できますよ。
5-1:買取相場と金価格の動向を理解する
純金インゴットを売却する際、買取相場と金価格の動向を理解し、売却のタイミングを逃さないようにしましょう。
金価格は日々変動しており、経済状況や世界情勢に大きく影響を受けます。
金価格の動向を把握することで、高値で売却できるタイミングを見計らうことができるとともに、感情に流されずに金価格の動向を冷静に分析することで、売却すべきか、保有し続けるべきかを判断することができます。
また、買取業者は、金価格の変動リスクを考慮して買取価格を設定しています。
金価格の動向を理解することで、買取業者の提示価格が妥当かどうかを判断することができます。
金価格に関する情報は、インターネットや経済ニュースなどで入手できます。
情報収集を怠らず、賢くインゴットを売却しましょう。
5-2:信頼できる買取業者を選ぶ
純金インゴットの高価買取を目指すなら、信頼できる買取業者を選ぶことが非常に重要です。
なぜなら、信頼できる買取業者は、適正な価格で買取を行ってくれるだけでなく、安心して取引を進めることができる環境を提供してくれる からです。
また、不透明な価格設定や、不当に低い買取価格を提示されるリスクを回避できます。
このように信頼できる買取業者を見つけるためには、買取業者のホームページやインターネット等で、実際に利用したお客様の口コミなどを見てみるといいでしょう。
信頼できる買取業者を選ぶことは、単に高価買取を実現するだけでなく、安全で気持ちの良い取引にも繋がりますよ。
5-3:付属品を揃える
付属品を揃えておくことは、より高価買取に繋がりやすくなるため非常に大切です。
特に、購入証明書は売却時の品質証明になったり、税金の申告をする際に必要な書類です。
購入証明書を紛失してしまうと、売却額の95%が利益とみなされ課税対象になる恐れがあったり、そもそも買取してくれない業者もあります。
また、買取業者は買い取ったインゴットを他のお客様へ再販することもあります。
付属品が揃っているインゴットは、再販時に顧客にアピールしやすく高値で販売できるため、買取価格も高くなりやすいです。
さらに、インゴットが適切に保管されてきた証拠となり、買取業者に対して信頼感を与えます。
反対に、付属品がない場合は、保管状態が悪かったり盗難品ではないかと疑われる可能性も出てきます。
これらの理由から、インゴットを売却する際は、購入証明書をはじめとする付属品を必ず保管し、売却時に一緒に査定に出すようにしましょう。
5-4:複数の買取業者で見積りをとる
複数の買取業者から見積もりを取ることは、より高く売却するためには非常に重要です。
なぜなら、買取業者によって金の査定額や手数料、サービス内容が異なるからです。
金の買取価格は、業者によって異なります。
各社が独自に設定する手数料やその日の相場、インゴットの純度や重量だけでなく、在庫状況によっても変動します。
複数の見積もりを比較することで、最も高値で買い取ってくれる業者を見つける ことができます。
また、一部の悪質な業者では、相場よりも大幅に安い価格で買い取ろうとする場合があります。
複数の見積もりを取っていれば、相場を把握することができ、不当に安い価格で売却してしまうリスクを減らすことができます。
このように、複数の業者から見積もりを取ることで情報収集をしっかり行い、納得のいく取引ができます。
複数の買取業者に見積もりを依頼するのは手間がかかりますが、少しでも高く売却するためには非常に有効な手段です。
相見積もりは無料で行える業者がほとんどなので、積極的に活用しましょう。
6:インゴットを売却する際の注意点
高価な商品であるインゴットですから、売却する際『売っておわり!』という訳にはいかず、必要となる手続きや書類等がある場合があります。
そこで、本章ではインゴットを売却する際に必要な手続きや書類についてご解説いたします。
6-1:買取金額によっては、税務署への申告・納税が必要になる
インゴット売却時には、場合によっては税金が発生し確定申告が必要になります。
具体的には、インゴットの売却によって得た利益(売却価格 – 購入価格 – 諸経費)が50万円を超えると、譲渡所得として課税対象になります。
譲渡所得にかかる税率は、保有期間によって異なります。
- 5年超:約20% (所得税15%, 住民税5%)
- 5年以内:所得税と住民税を合わせた税率で、所得金額に応じて変動します。
また、確定申告も必要になります。
確定申告の期間は、毎年2月16日~3月15日で、税務署に申告書を提出する必要があります。
6-2:本人確認書類が必要
インゴットの売却時には本人確認書類が必要です。
また、売却金額200万を超えるとマイナンバーカードが必要になります。
インゴットは高額で取引されるため、盗難されたものを換金しようと考える犯罪者が後を絶ちません。
買取業者には、盗品を市場に流通させないための水際対策として、古物営業法という法律で、売主の本人確認が義務付けられています。
また、インゴットはマネーロンダリング(犯罪で得たお金を、資金源を隠すために、金融機関などを通して、クリーンな資金に見せかける行為)に利用される可能性もあります。
本人確認を厳格に行うことで、このような不正な資金洗浄に加担してしまうリスクを減らすことができます。
中には、未成年者が保護者の同意なくインゴットを売却するというリスクも考えられるため、年齢確認は必須です。
買取業者に依頼する際は、事前に必要な書類を確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、純金インゴットを売却する際のに必要な基本情報から買取相場、注意点や高価買取のコツまでご解説致しました。
金が高騰している今だからこそ、売却の大チャンスです!
金相場が高騰している中、特に純金のインゴットは大変高価な商品になります。
買取金額が大きい商品である分、買取業者によって査定額の差が大き開く可能性も考えらます。
必ずその日の金買取相場を自身で調べたり、複数の買取業者の見積りを比較するなどして、損をしない取引を行いましょう!
また、純金インゴットを売却する際には、手続きや書類が必要となる場合がございます。
6章で詳しく解説していますので、再度目を通して売却前に頭に入れておきましょう!
本記事がこれから純金インゴットの売却をお考の方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。