純金小判、高価買取の秘訣!種類・歴史的価値から相場まで徹底解説
この記事を書いた人
足立 美桜
まだ3年の査定歴ではありますが、大学では美術史を専攻し、前職では画商にいた経緯もあり、特に絵画と彫刻の査定に長けています。公正で確かな目でお客様の大切なお品物を一点一点丁寧に査定しています。
「純金の小判って今どのくらいで買取してもらえるの?」「歴史的価値の高い小判って…?」
あなたは「純金小判」と聞いて、どんなものを想像しますか?
時代劇ドラマに登場する、きらびやかな金貨を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。
純金小判は、その名の通り純金(K24)で作られた小判です。
金は古くからその輝きと希少性から、世界中で価値のある金属として扱われてきました。
日本では、江戸時代に広く流通していた貨幣としても知られています。
現代では、資産価値の高い投資対象として、あるいは美術品としての価値も持ち合わせています。
本記事では、小判のルールから、純金小判の最新の買取相場、更にできるだけ高く売る方法を、現役査定士の筆者が徹底解説いたします。
是非、最後までご覧ください。
■関連記事:【貴金属買取の基礎知識】高価買取のコツと買取業者の選び方を徹底解説
1:純金小判とは?買取前に歴史やルーツを学ぼう!
大判や小判という言葉は知っていても、その違いや歴史的ルーツはご存じない方も多いのではないでしょうか。
本章では、小判が流通し始めた江戸時代から歴史を紐解いていきます。
1-1:小判のルーツ
小判の歴史は、初代将軍「徳川家康」が大判に習って作らせた「慶長小判」が始まりです。
当初、贈答用だった大判に対し、小判は貨幣として流通しました。
現在の小判は純金製が主流ですが、江戸時代は金と銀の合金が用いられました。
これは、幕府が財政難を避けるため、金の含有量を調整していたためです。
やがて、幕府の力が衰えるとともに、その含有量をさらに下げる「吹き替え」と呼ばれる改鋳が頻繁に行われるようになりました。
このように、小判は時代の流れとともに素材や価値を変えながら、日本の経済活動を支えてきたのです。
1-2:歴史的価値の高い小判
大判は、大名が権力を象徴したり、贈呈用として使うために作られました。
一方で、小判は主に日常の貨幣取引に使用され、一般市民の間で広く流通していました。
当時の小判は、現代のように純金製ではなく、銀や銅などの合金で作られていました。
そのため、素材としての価値は低い場合もありますが、製造された時代背景や希少性、保存状態によっては高値で取引されることがあります。
■江戸時代に発行された小判
名称 | 特徴 |
慶長小判 (けいちょうこばん) | 1601年発行。 金の純度が86.8%と高く、 最も価値が高いとされています。 |
元禄小判 (げんろくこばん) | 1695年発行。 金の純度は56.41%と低めです。 発行枚数が多い特徴があります。 |
宝永小判 (ほうえいこばん) | 1710年発行。 金の純度は84.3%に戻されましたが、 サイズが小さくなっています。 |
正徳小判 (しょうとくこばん) | 1714年発行。 発行枚数が少なく、 希少価値が高いです。 |
享保小判 (きょうほうこばん) | 1714年発行。 金の純度が86.8%に回復しましたが、 流通量が少ないです。 |
元文小判 (げんぶんこばん) | 1736年発行。 金の純度は65.7%です。 |
文政小判 (ぶんせいこばん) | 1819年発行。 金の純度は56.4%と低いです。 |
天保小判 (てんぽうこばん) | 1837年発行。 金の純度は56.8%です。 |
小判の価値を決める要素は、流通量と鋳造年度です。
発行枚数が少なく希少価値が高いほど、高額で取引されます。
例えば、同じ天保小判でも、製造年や場所によってさらに細かな種類があり、希少性の違いが評価額に影響します。
そのため、小判の真贋を見極めるには、正確な重さを測るだけでなく、専門家による鑑定が重要となります。
■買取実績:兵庫県赤穂市にて【天保小判】を福岡の諭吉が催事買取しました!
1-3:現在の小判
近年、小判の買取では、純金製のものが多く見られます。
施設の創立記念や会社の周年記念として作られたものや、上記で紹介した、歴史的価値の高い小判のレプリカなど、その種類は様々です。
金製品メーカーの日本マテリアルや田中貴金属、徳力本店なども、大判小判を販売しており、多様なラインナップが魅力です。
純金製の小判は、資産価値があると考えられており、投資目的で購入する方も少なくありません。
百貨店などでも販売されているので、興味のある方は一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
■関連サイト:「金・純金の大判・小判一覧【GINZA TANAKA】オンラインショップ
■買取実績:「伊勢神宮 御遷宮記念 小判」お買取り致しました!買取販売 諭吉 イオンタウン諫早西部台店
1973年(昭和48年)に第60回伊勢神宮御遷宮を記念して作られた純金小判です。
■買取実績:佐渡金山 純金小判 お買い取り致しました!!
日本で第一の産金量を誇った佐渡金山の小判です。
実際に享保時代に使われていた佐渡小判の複製小判(レプリカ)。
2:純金小判が秘めた価値!2024年最新の買取相場!
金の価格が高騰している今、お手持ちの純金小判にどれくらいの価値があるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
本章では、2024年最新の買取相場をご紹介します。
また、ご自身で買取額を計算する方法も解説していきます。
是非、実践してみてくださいね!
2-1:そもそも純金(K24)とは?
「純金」とは、金の含有率が99.99%以上の、不純物がほとんどない純度の高い金を指します。
「24金」または「K24」と表記されることもあります。
「K」は金の純度を表す24分率を表し、「K24」は24分の24、つまり純金という意味です。
純金は不純物が極めて少ないため、変色や腐食に強く、美しい輝きを長く保ちます。
そのため、宝飾品や美術工芸品など、高級品に広く用いられています。
また、純金製品はその素材価値の高さから、コレクターズアイテムとしてだけでなく、資産としての価値も高く評価されています。
2-2:純金の買取相場の調べ方
金は世界情勢や経済状況の影響を受けやすく、純金小判の買取価格も日々変動します。
少しでも高く売却するには、金の相場をチェックすることが重要です。
新聞やテレビの経済ニュース、インターネットなどで、現在の金価格を把握しましょう。
分かりやすいグラフなどで、1gあたりの価格や過去の価格推移を確認できるサイトもありますので、活用してみましょう。
売却を急がないのであれば、相場が上昇傾向にあるタイミングを見計らうのも一つの方法です。
こまめにチェックして、相場の動きを把握しましょう。
2-3:純金小判の買取額を計算してみよう!
純金小判の買取額は、以下の簡単な計算式で導き出すことができます。
『重さ×純金(24金)の買取相場』
例えば、2024年10月4日のK24の買取相場は1gあたり13,704円です。
お手持ちの純金小判の重さが8gだった場合、買取額は8g×13,704円=109,632円となります。
薄い小判1枚で10万円越えとは驚きですよね!
田中貴金属が販売している純金小判は、20~50gの重さの物が多く、たった1枚で買取額が50万円を超えることもあります。
金の相場が高騰している今、純金小判の売却には絶好のタイミングと言えるでしょう。
注意すべきは、上記の計算式は、あくまでも「金」としての価値のみで査定する場合の方法です。
レプリカ製品ではなく、もしも江戸時代に使われていた「本物」の純金小判だったら…。
歴史的価値の高さから、より高額査定を狙えることは明らかですね!
3:純金小判をできるだけ高く売る5つの方法!
純金小判の買取価格は、金相場などの外的要因だけでなく、様々な要素によって変動します。
本章では、大切な純金小判を少しでも高く売るための方法を5つご紹介します!
中には査定前に簡単にできることもあるので、是非実践してみたくださいね。
3-1:専門の買取業者に依頼する
リユース事業が盛んな現在、家具や家電を扱うリサイクルショップでも貴金属の買取を行っているケースが増えています。
しかし、貴金属の知識不足から、正当な評価を受けられない可能性も…。
そこでおすすめなのが、貴金属買取の専門業者です。
豊富な知識と経験を持つ査定士が、市場価値を正確に評価してくれるので、安心して取引できます。
特に、歴史的価値の高い純金小判(1章2項参照)などは、骨董品買取専門店への依頼も検討しましょう。
専門知識を持ったスタッフが、商品の価値を最大限に評価してくれます。
3-2:相見積もりをする
同じ純金小判でも、買取業者によって査定額が異なることがあります。
これは、業者によって、所属する鑑定士の専門分野や価格設定が異なるためです。
そのため、少しでも高く売却したい場合は、複数の業者に査定を依頼し、相見積もりを取ることが重要です。
相見積もりをすることで、業者ごとの査定額の違いを把握でき、どこが最も高値で買い取ってくれるのかを見極められます。
手間を惜しまず、複数の業者を比較検討することで、より高額な売却を実現できるでしょう。
3-3:刻印の有無
純金小判の刻印は、その価値や真贋を判断するために非常に重要です。
24分率の刻印であれば「K24」、1000分率の刻印であれば「999」「1000」などの刻印が刻まれています。
純金小判の刻印に多いのは、「純金」という日本語での刻印と、ホールマークです。
日本の金のホールマークは、日の丸と、純度を表すひし形の中の数字で構成されています。
このマークは、高品質な金製品の証として、世界的に信頼されています。
また、歴史的価値の高い小判には、発行年や発行者の名前が刻印されていることが多いです。
例えば、表面には「慶長」や「元禄」などの年号が刻印されており、裏面には発行者の氏名が刻まれています。
しかしながら、歴史的価値の高い小判には、刻印などが刻まれてないケースも多いです。
刻印が無いからと言って、偽物とは限りませんので、専門の業者で見極めてもらいましょう!
■純金小判の刻印とホールマーク
3-4:査定前に状態を確認する
純金小判は、その輝きを保っているほど、高価買取に繋がります。
長年の時を経て、汚れやホコリが付着している場合は、査定前に柔らかい布などで傷つけないよう丁寧に拭き取りましょう。
さらに、鑑定書や箱などの付属品も忘れずに用意しましょう。
鑑定書は純度や価値を証明する重要な資料となり、専用の箱は保管状態の良さをアピールできます。
これらのアイテムが揃っていると、コレクターからの需要が高まり、希少価値がさらに高まります。
あなたの大切な純金小判を、その価値に見合う価格で手放せるよう、事前の準備をしっかりとしておきましょう。
Q.歪んだり、欠けた純金小判は買取してもらえるの?
金は展性と延性に優れており、非常に柔らかい金属です。
金の含有率がほぼ100%である純金小判は、素材の特性上、凹みや歪みが付きやすいと言えるでしょう。
しかしながら、金製品は溶解して再利用できる性質を持つため、壊れていても価値が失われることはありません。
凹みや歪みがあっても、一部欠けていても、買取業者に持ち込めば適切な評価を受けられます。
3-5:金の価格が高い時期に売る
2章でも述べたように、純金の買取額は金の買取相場に応じて変動します。
金の買取相場が高いタイミングを狙えば、必然的に買取額も上がります。
では、金の価格はどのような時に上がるのでしょうか?
2000年以降の金の買取相場推移表を見てみましょう。
グラフを見ると、2020年以降、金の買取相場がぐんぐん上がっていることがわかります。
これは、2020年のコロナウイルス大流行、2022年のウクライナ侵攻により、世界情勢が不安定になったことから、安定資産である金の需要が高まったことが要因と考えられます。
多くの専門家は、世界経済の先行き不透明感や地政学的リスクの高まりを背景に、金価格は今後も高値圏で推移すると予想しています。
しかしながら、金価格は常に変動するものであり、一方的に上昇し続ける保証はありません。
純金小判の売却を成功するには、常に最新の情報を確認し、絶好のタイミングを狙う事が必要とされます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事では、純金小判のルーツや最新の買取相場、できるだけ高く売る方法を解説しました。
純金小判は、素材としての価値だけでなく、歴史的価値や希少性も評価されるため、貴金属専門業者や骨董品買取業者に査定を依頼することが重要です。
「買取専門店諭吉」では米国宝石学会認定の「GIA G.G.」資格保有者がスタッフを教育し、他店にないトップクラスで信用・安心できる査定をしています。
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ご自宅に眠っている純金小判があれば、無料査定だけでも可能ですので是非ご利用ください。
■買取実績:徳島県徳島市にて【純金小判】を福岡の諭吉が催事買取させて頂きました!
金の価格は歴史的に見て高値で推移しており、資産としての価値が見直されています。
純金小判の売却を検討されている方は、この機会に専門業者に相談してみてはいかがでしょうか。
本記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!