銀の買取相場を徹底解説!「刻印なし」でも本物を見極める4つの方法
この記事を書いた人
足立 美桜
まだ3年の査定歴ではありますが、大学では美術史を専攻し、前職では画商にいた経緯もあり、特に絵画と彫刻の査定に長けています。公正で確かな目でお客様の大切なお品物を一点一点丁寧に査定しています。
「銀を買取してもらいたいけど、刻印がなくても大丈夫?」「本物を見極める方法が知りたい!」
銀だと思って長年愛用してきたシルバーアクセサリーや銀食器、売却しようと思ったタイミングで刻印がないと不安になりますよね。
本記事では、刻印がない銀製品の価値や、刻印の種類など徹底解説いたします。
「銀っぽいけど、本物かどうかわからない!」
そんな方の為に、後半ではメッキ製品と見分ける方法をご紹介しますよ。
この記事を読めば、お手持ちの銀製品がいくらになるか、買取に出せるかどうかが分かりますよ。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
■関連記事:【貴金属買取の基礎知識】金やプラチナの最新買取相場と業者の選び方を徹底解説
1.銀製品は「刻印なし」でも買取してもらえるの?
銀製品には素材や純度を示す「刻印」があることが多いですが、実は法律で義務付けられているわけではありません。
そのため、中には刻印なしの銀製品も数多く存在します。
では、刻印なしの場合でも買取は可能なのでしょうか?
1-1:【結論】刻印がなくても買取は可能!
結論からお伝えすると、銀製品は刻印がなくても買取してもらえる場合が多いです。
もちろん、刻印があれば素材や純度の証明となり、買取がスムーズに進みます。
しかし、銀の買取においては、刻印の有無よりも「実際に銀が使われているか」が重要視されます。
そのため、刻印がなくても純度や重量が確認できれば、ほとんどの場合買取してもらえます。
もし、お手元に刻印のない銀製品があっても、諦めずに査定に出してみましょう。
ブランド品やアンティーク品の場合、思わぬ高値が付く可能性も秘めていますよ!
1-2:買取不可となるケースも…
銀製品をはじめ、貴金属には残念ながら偽物が多く出回っています。
刻印がない場合は真贋判定が難しいため、リサイクルショップなど貴金属の専門知識に乏しい業者では、買取を断られることがあります。
専門知識を持たない業者ほど、買取リスクを避けるため、刻印の有無にこだわる傾向があるからです。
では、刻印なしの銀製品を売却する場合は、どこに依頼すれば良いのでしょうか?
1-3:「刻印なし」でも高価買取を成功させる方法
刻印のない銀製品を売却する際は、貴金属買取の専門業者や、経験豊富な鑑定士がいる買取業者がおすすめです。
これらの業者は、刻印の有無だけに頼らず、独自の専門知識や技術を駆使して銀の純度や真贋を正確に判定します。
例えば、比重測定やX線分析装置などを用いることで、刻印がなくても銀製品の価値を見極めることが可能です。
しかし、中には刻印がないことを理由に、不当に安い価格で買取ろうとする悪質な業者も存在します。
このような業者に騙されないためには、信頼できる業者選びが重要になります。
大切な銀製品を安心して売却するためにも、以下の点に注意して業者を選びましょう。
- 貴金属買取の実績が豊富であること
- 無料査定や相談に応じてくれること
- 顧客からの評判が良いこと
複数の業者に見積もりを依頼し、提示価格やサービス内容を比較検討することで、より安心できる取引を実現しましょう!
■関連サイト:諭吉がどこよりも「高く」買取できる理由
2.【銀買取前の基礎知識】銀の刻印を学ぼう!
銀製品の買取を依頼する前に、基本的な刻印について知っておきましょう。
刻印は、素材や純度などを証明しており、買取価格に影響を与える重要な要素です。
■関連記事:【最新版】銀の買取価格を徹底調査!相場推移と高価買取の4つのコツ!
2-1:銀(シルバー)の刻印一覧
銀の刻印は、元素記号「Ag」またはSILVERの略「SV」と、純度を1000分率で表した数字の組み合わせで表記されます。
例えば、「SV925」という刻印は、銀の含有量が92.5%であることを示しています。
以下に、純度別の刻印をご紹介します。
■銀の刻印の種類
純度 | 刻印 |
ほぼ100% (99.9%以上) | SV1000、SV999、SILVER1000、 SILVER999、Ag1000、Ag999、純銀 「ピュアシルバー」や 「ファインシルバー」と呼ばれる |
95% | SV950、SILVER950、Ag950 「ブリタニアシルバー」と呼ばれる |
92.5% | SV925、SILVER925、Ag925、 STERLING、STERLING SILVER 「スターリングシルバー」と呼ばれ アクセサリーに多い |
90% | SV900、SILVER900、Ag900 「コインシルバー」と呼ばれる |
80% | SV800、SILVER800、Ag800 |
シルバー92.5%または95.0% | SV、SILVER |
2-2:ホールマーク
ホールマークとは、製品の品質を保証する、いわば”お墨付き”のような刻印です。
2-1でご紹介した一般的な刻印は、製造業者自身が行うのに対し、ホールマークは国や公的機関が定める厳しい基準をクリアした製品にのみ、第三者機関によって刻印されます。
そのため、ホールマークは信頼性の高い品質証明として国際的に認められています。
ホールマークは世界各国に存在し、それぞれ独自の意匠が凝らされています。
銀食器やアンティーク品、コインなど、古い銀製品には海外製のものが多く見られます。
そのため、様々な国のホールマークを理解しておくと、安心して買取に臨めますよ!
日本の銀のホールマーク | |
日本のホールマークは独立行政法人造幣局が管理しており、日の丸と純度を表すひし形の中の数字で構成されています。
■画像引用:MALTO
シルバーアクセサリーや銀食器で頻繁に見かける「スターリングシルバー(SV925)」。
上記の図はスターリングシルバーを示す、イギリスのホールマークです。
イギリスは4つの国が統合された国であり、それぞれの国のシンボルがそのままホールマークに反映されています。
例えば、イングランド王国のシンボルであるライオンは、年代によって顔だけを描いたものや、体全体を表現したものなど、様々なバリエーションが存在します。
ホールマークの種類で、おおよその製造年まで知ることができるのは興味深いですよね!
2-3:その他の刻印
銀には、純度やホールマーク以外にも、様々な刻印が存在します。
◆ブランド名
ティファニーやカルティエなどの高級ブランドジュエリーには、ブランド独自の刻印が施されています。
◆記念日やイニシャルなど個人的なメッセージ
ペアリングなどには、記念日やイニシャルなどの刻印が入っていることがあります。
ちなみに、個人的なメッセージが刻印されていても、買取には影響ありません!
銀は融解して再利用できる素材なので、その日の相場に応じて適正に買取してもらえますよ。
◆メッキ刻印
銀メッキ製品(シルバープレート)を示す刻印も存在します。
SP、SILVER.G、SILVER.F、Sheffield Silver…など
「ブランド名かと思ったらメッキ刻印だった!」という例も…。
メッキは非常に薄く伸ばされて、金属の表面を覆っています。
削ぎ取ったとしても、計量できないほどの微量しか取れない為、銀としての買取はできない場合が殆どです。
査定前に、メッキ刻印がないか一度ご自身で確認してみましょう!
2-4:本物の銀なのに刻印がない理由
前述した通り、銀製品の刻印は、法律で義務付けられているわけではありません。
両親から受け継いだアクセサリーやアンティーク製品などの古い製品には、そもそも刻印がないケースも少なくありません。
また、純度の高いSV1000やSV950は非常に柔らかく、経年劣化によって刻印が薄くなったり、消えてしまったりすることもあります。
そのため、刻印がないからといって、必ずしも偽物と断定することはできません。
次章では、刻印なしの製品が本物かどうか見極める方法をご紹介します!
3.刻印なしでも大丈夫!本物の銀を見極める4つの方法!
刻印がない銀製品でも、以下の4つの方法で本物の銀かどうかを見極めることができます。
3-1:刻印を確認する
まずは、肉眼で確認できる刻印がないか、丁寧に観察してみましょう。
刻印は、指輪の裏側やネックレスの留め具部分など製品の目立たない部分に刻まれていることが多いです。
2章で解説した刻印やホールマークが刻まれていないか、隅々まで観察してみましょう!
3-2:磁石を近づける
本物の銀は非磁性体のため、磁石に反応しません。
そのため、お手持ちのものが銀製品かどうかを簡易的に判断する際には、磁石を近づけてみる方法が有効です。
しかし注意が必要なのは、真鍮や銅、鉛なども銀と同様に非磁性体である点です。
つまり、磁石に反応しないからといって、必ずしも銀製品であるとは限りません。
磁石テストはあくまでも簡易的な判断材料の一つと捉え、他の方法と組み合わせて、より正確な判断をするようにしましょう。
3-3:剥離の有無
銀製品を見極めるポイントの一つに、「表面の剥離」があります。
本物のシルバーは、たとえ表面が傷ついても、そのものが銀でできているため、磨けば本来の輝きを取り戻します。
一方、銀メッキ製品は、銀の薄膜でコーティングされているに過ぎません。
そのため、使用に伴いメッキが剥がれ、下地に使われている異なる金属が見えてしまうことがあります。
下地によく使われるのは、銅やニッケルなどの金属です。
もし、表面に本来の銀色とは異なる色が現れたら、それはメッキが剥がれているサインかもしれません。
3-4:比重計を使う
銀は、他の金属と比べて比重が大きいという特徴があります。
そのため、比重計を用いることで、銀製品の純度を推測することができます。
下記の比重と比較することで、銀の純度まで知ることが可能です。
■銀の純度毎の比重
純度 | 比重 |
SV1000、SV999 | 10.49 |
SV950 | 10.41 |
SV900 | 10.15 |
SV800 | 10.07 |
※比重はあくまでも目安として参考にしてください。
家庭用の簡易的な比重計も販売されていますが、正確な測定には専門的な知識と技術が必要となります。
無料査定を行う業者も多いので、真贋を確かめるために一度査定に出してみる事をオススメします。
まとめ
本記事では、刻印がない銀製品の価値について徹底解説しました。
銀製品は、刻印がないからといって必ずしも偽物とは限りません。
本物かどうかを見極める方法を試したり、信頼できる買取業者に相談してみましょう!
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最後までご覧いただき、ありがとうございました!