【銀食器買取の秘訣】高額査定を引き出す3つのポイントと人気ブランドの相場
この記事を書いた人
足立 美桜
まだ3年の査定歴ではありますが、大学では美術史を専攻し、前職では画商にいた経緯もあり、特に絵画と彫刻の査定に長けています。公正で確かな目でお客様の大切なお品物を一点一点丁寧に査定しています。
「頂いた銀食器、使わないから買取してほしいな…。」「銀ってどれくらいで売れるの?」
銀食器はステンレスより白い輝きを放ち美しく、食卓を明るくしてくれます。
また、抗菌作用や熱伝導に優れており、古来より王族や貴族に愛用されてきました。
現在でも贈答用やコレクションとして根強い人気があります。
本記事では、銀食器の売却を検討中の方向けに、買取額を左右するポイントやメッキ製品との見分け方、ブランド品を高く売る方法などを徹底解説いたします。
お宝を眠らせたままにせず、賢く売却しましょう!
■関連記事:【貴金属買取の基礎知識】金やプラチナの最新買取相場と業者の選び方を徹底解説
1.銀食器の買取額を決める3つの要素をチェック!
「銀食器」と一言で言っても、その種類は多岐に渡ります。
例えば、ナイフ・フォーク・スプーンをはじめとしたカトラリーに加え、プレート、クリーマー、グラス、ポット、シュガーボウル、トング、ボンボニエール(菓子器)など、様々な銀食器の買取依頼が寄せられています。
これらの買取価格は、以下の3つの要素によって決まります。
1-1:純度と重さ
銀食器として一般的に流通しているものは、純銀(SV1000)ではなく、他の金属を混ぜて強度を高めた合金であることが多いです。
これは、純銀は非常に柔らかく、食器としての実用性に欠けるためです。
強度を高めるために銅などの割金を混ぜることで、日常使いに耐える丈夫さを実現しています。
銀食器の買取価格は、含まれる銀の純度が高いほど、そして重量が重いほど高くなります。
割金が多いほど強度は増しますが、その分銀の含有量が減るため買取価格は下がる傾向にあります。
銀製品の純度を示す刻印については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
■関連記事:【最新版】銀の買取価格を徹底調査!相場推移と高価買取の4つのコツ!
1-2:銀の買取相場
銀食器を売却する際には、最新の銀相場を把握しておくことが重要です。
なぜなら銀の価格は、国際情勢や需要と供給のバランスによって常に変動しているからです。
最新の買取相場は、貴金属買取業者のウェブサイトや専門の相場情報サイトで確認することができます。
これらのサイトでは、1gあたりの価格や、過去の価格推移などをわかりやすいグラフ等で確認することができます。
▶本記事執筆時の2024年12月12日の銀価格は1gあたり166円です。
現在、銀は金やプラチナと比べると、価格が低く推移しています。
しかしながら、銀食器には大皿やカトラリーセットなど重量のある製品も多く、これらは銀の含有量が多いため、思わぬ高額査定となることも…。
特に、人気ブランドや希少価値の高いアンティーク品であれば、さらに高額査定が狙えます。
1-3:ブランドやメーカー
銀食器には、世界中で愛される有名ブランドが数多く存在します。
買取市場では以下のようなブランドが人気です。
- Christofle(クリストフル)
- Mappin&Webb(マッピン&ウェッブ)
- Georg Jensen(ジョージ ジェンセン)
- ERCUIS(エルキューイ)
- PUIFORCAT(ピュイフォルカ)
- 早川器物
- 上田銀器工芸
有名ブランドの銀食器は、素材(銀)としての価値だけでなく、そのブランド力やデザイン性、品質の高さも評価されるため、高価買取が期待できます。
ブランド品の銀食器をさらに高価買取してもらうための方法については、3章で詳しく解説するので併せてご覧ください!
■買取実績:Noritake銀製品2点お買取致しました!
Q.折れたスプーンでも買取してもらえるの?
結論から申し上げると、壊れた銀食器でも買取は可能です。
銀は、溶かして再利用できる特徴があるため、買取業者は再精錬することで銀を取り出すことが可能です。
たとえ変色していても、装飾が欠けていても、その日の相場に応じた適正価格で買取してもらえますよ!
壊れた銀食器を持ち込むのは気が引けるかもしれませんが、査定士はその道のプロです。
様々な状態の貴金属を査定することに慣れていますので、安心して相談してみましょう!
2.銀メッキの食器に価値はある?買取前の見分け方
銀食器と聞いて、高級品というイメージを持つ方は多いでしょう。
しかし、銀食器の中には、銀メッキ製品も多数存在します。
貴金属買取において、メッキ製品は敬遠されがちです。
薄いメッキ層から銀を取り出す手間とコストに見合わないため、買取を拒否されるケースも多いのです。
それでは、銀食器でも同じことが言えるのでしょうか?
2-1:シルバープレートとは
シルバープレートとは、ニッケルや銅などの素材の表面に薄い銀の層を施したものです。
「シルバーコーティング」や「銀メッキ」とも呼ばれ、銀製品に比べて安価に入手できるのが魅力です。
表面以外は合金を使用していますが、1ミクロン以上の厚みがあれば、十分な耐久性を備え、長く愛用できます。
特に、フランスクリストフル製の「クリストフルシルバー」や、マッピン&ウェッブ社製「マッピンプレート」は、一般的なシルバープレートよりも銀の層が厚く、高品質なシルバープレートとして人気があります。
メッキ製品は、銀の含有量が極めて少ないため、純銀製品と比べると買取相場は低くなる傾向があります。
それでも、人気ブランドや希少価値の高いデザインのものは、高値で取引されるケースもあるため、メッキ製だからと諦めずに、専門業者に相談してみることをオススメします。
2-2:【本物の証】スターリングシルバー
スターリングシルバーとは、銀の含有率が92.5%、残りの7.5%を銅などの他の金属で構成した合金のことです。
銀食器として最も一般的な種類であり、強度と美しさを兼ね備えていることから、世界中で広く愛用されています。
スターリングシルバー製の食器は、その価値の高さから中古市場でも高値で取引される傾向があり、コレクターの間でも人気があります。
2-4:銀食器の見分け方
銀メッキ製品を見分ける最も簡単な方法は、刻印をチェックすることです。
銀食器には、純度や製造国、メーカーなどを示す刻印が打たれています。
また、「ホールマーク」と呼ばれる貴金属製品の品位証明が刻まれている場合もあります。
ホールマークは、産地や純度、年号、工房、徴税などを記したもので、製品の信頼性を保証するものです。
このような刻印がある製品は、銀食器の真贋性を判断する材料となり、買取価格にも影響します。
スターリング シルバーの 刻印 | 「STERLING SILVER」 「STERLING」「925」 「SV925」「Ag925」 |
ホールマーク | 産地の刻印 | 「ライオン」…ロンドン 「碇」…バーミグガム 「バラ」「王冠」…シェフィールド |
純度の刻印 | 「ライオン」…純度約92% 「女神のブリタニア」…純度95% |
年号の刻印 | 検査を受けた年 |
工房の刻印 | 製造した工房名 |
徴税の刻印 | 納税時期 |
メッキ刻印 | 「PLATED」「E.P」 「NICKEL SILVER」 「SILVER F」「G SILVER」 「SP」「Sheffield Silver」 |
これらの刻印は、持ち手部分や、裏側の目立たない場所に刻まれています。
特にメッキ刻印は種類が多いので、「ブランド名かと思ったらメッキ刻印だった!」という例も…。
査定前に一度確認してみましょう。
刻印がない場合でも、買取が不可能なわけではありませんが、査定に時間がかかったり、買取価格が低くなる可能性があります。
■画像引用:アンティークテーブルウェア|古き旅
3.ブランド品の銀食器で高価買取を狙う4つの方法!
前述した通り、人気ブランド品の銀食器は、素材(銀)としての価値だけでなく、製品としての価値が評価される為、高価買取が期待できます。
ブランド品の銀食器を少しでも高く売却するためには、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
3-1:セット内容で揃える
銀食器は贈答品や記念品の人気が高いため、銀食器のセットをもらった方もいますよね。
カトラリーセットなど、複数点で構成されている銀食器は、全て揃っている方が高価買取に繋がります。
査定を依頼する前に、全て揃っているかどうか確認しておきましょう。
3-2:付属品を揃える
銀食器の場合、箱に入ってセットになっていることもあります。
この場合、中身だけ売りに出すのではなく、外箱や内箱、収納ケースや保証書もセットにして売ると、より高価買取を期待できます。
特に、ブランド品の銀食器は、プレゼント需要が高いため、付属品が揃っていると査定額にプラスアルファが期待できます。
3-3:できるだけ綺麗な状態にする
ブランド品の銀食器の買取は、「再販」を前提としているため、購入時の状態にどれだけ近いかが査定額に大きく影響します。
査定に出す前に、柔らかい布で皮脂や汚れを丁寧に拭き取っておくことが大切です。
また、銀は空気中の硫化水素と反応し、変色しやすい金属です。
使用後は、柔らかい布で水気を拭き取り、完全に乾燥させてから保管することで、変色を予防できます。
保管場所は、直射日光や高温多湿を避け、専用のクロスや袋を使用するのが理想です。
また、銀食器は使用しなくても、時間の経過とともに劣化することがあります。
そのため、不要になった銀食器は、できるだけ早く売却することをオススメします。
3-4:アンティーク品は骨董品買取業者へ!
銀食器の中でも、100年以上前のものはアンティーク品として扱われ、高額で取引されることがあります。
その価値を最大限に評価してもらうためには、骨董品に精通した買取専門店に査定を依頼するのがおすすめです。
骨董品買取専門店は、銀食器の年代や希少性、状態などを正確に見極め、適正な価格で買取を行ってくれます。
一方で、近くに骨董品買取専門店がない場合は、オークションサイトやフリマアプリに出品する方法もあります。オンラインを通じて世界中のコレクターにアプローチできるため、高値で落札される可能性が広がります。
また、ご自身で販売価格を設定できるため、悪質な業者に不当に安く買い叩かれる心配もありません。
いずれの場合も、事前に商品の価値や相場をしっかりと調べておくことが大切です。
【Check!】銀食器の人気ブランド「クリストフル」の買取相場
最後に、銀食器の有名ブランド「クリストフル」の買取相場をご紹介します!
クリストフルは、フランスはパリに本社を構える、1830年創業の老舗ブランドです。
創業当時、高価で重い純銀製食器が主流の中、最新技術を駆使して、銀メッキを用いた食器製造に成功しました。
日本で販売されている一般的なスプーンやナイフの銀メッキの厚さは、およそ3ミクロンです。
一方、クリストフルが生み出す製品は、その10倍以上の40ミクロンもの厚みがあります。
この圧倒的な厚みがあるからこそ、製品に芸術的な装飾を施すことを可能にしました。
その美しさとブランド力は世界中で高く評価され、たとえメッキ製品であっても、高価買取が期待できます。
商品名 | 買取相場 |
リュバン カトラリーセット | ~160,000円 |
マルメゾン カトラリーセット | ~200,000円 |
アリアゴールドリング カトラリーセット | ~200,000円 |
パール カトラリーセット | ~60,000円 |
リュバン カトラリーセットBOX5段 | ~150,000円 |
■画像引用:Christofle パール 5本セット シルバーコーティング
まとめ
本記事では、銀食器を高価買取してもらうためのポイントや、銀食器と銀メッキの見分け方などについて解説しました。
銀食器は、たとえメッキ製品であったとしても、人気ブランド品であれば高価買取が期待できます!
買取を成功させるには、貴金属の知識が深い買取業者に査定を依頼することが大切です。
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