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【貴金属買取の基礎知識】高価買取のコツと買取業者の選び方を徹底解説

【貴金属買取の基礎知識】高価買取のコツと買取業者の選び方を徹底解説

この記事を書いた人

足立 美桜

まだ3年の査定歴ではありますが、大学では美術史を専攻し、前職では画商にいた経緯もあり、特に絵画と彫刻の査定に長けています。公正で確かな目でお客様の大切なお品物を一点一点丁寧に査定しています。

「貴金属って、具体的には何を指すの?」

「貴金属」とは、金やプラチナなどの希少価値の高い金属の総称です。

美しい輝きと耐腐食性に優れていることから、宝飾品や工業製品など幅広く利用されています。

鉄のように錆びやすく豊富に存在する金属は、貴金属には含まれません。

<代表する貴金属>

  • 金(ゴールド)
  • 白金(プラチナ)
  • 銀(シルバー)
  • パラジウム

買取業界では、上記のような貴金属素材が多く使われている製品に関しては、ジュエリーインゴット時計などを含めて「貴金属」と呼ぶことがあります。

本記事では、貴金属製品の買取に初めて挑戦される方の為に、貴金属の種類や特徴、高価買取のコツや買取相場、業者の選び方などを徹底解説いたします。

是非、最後までご覧ください。

1:貴金属の種類と特徴

貴金属とひとくちに言っても、金やプラチナなど、いくつかの種類があります。

本章では、貴金属を代表する金・プラチナ・銀・パラジウムのそれぞれの科学的な特徴や、身の周りの製品について解説していきます。

ご自身が所有している貴金属製品が、どの金属に該当するのか理解して、買取に臨みましょう。

1-1:金(Au)

金は美しい色合いや輝きだけでなく、化学的にも非常にユニークな特性を持っています。

まず、金は錆びにくく、空気や水と接しても酸化しないため、長くそのままの状態を保ちますが、合金になると錆びやすくなることがあります。

展性と延性に優れており、1グラムの金を3,000メートルにも引き延ばすことができ、金箔などにも加工可能です。

また、比重が19.32と大きく、鉄の倍以上の数値となります。

さらに、金は高い熱・電気伝導性を持ち、電子機器などにも活用されています。

化学的にも安定しており、ほとんどの化学物質に反応しないため、外観を長く維持できる金属です。

これらの特性から、宝飾品や電子機器、投資用のインゴットや金貨など、さまざまな分野で重宝されています。

<金の特徴>

  • 錆びない性質
  • 優れた展性と延性
  • 比重が大きい
  • 優れた熱・電気伝導性
  • 化学的に安定している

1-2:プラチナ(Pt)

プラチナは、白金とも呼ばれる、美しい白銀色の輝きを持つ貴金属です。

類似する金属に「ホワイトゴールド」がありますが、これとプラチナは全く別の素材なので注意が必要です。

※ホワイトゴールドに関しては、2章で解説いたします。

1,768℃という高い融点を持ち、金や銀と比べても非常に熱に強く、過酷な環境下でもその形状と機能を維持します。

また、金に次いで柔らかい金属でありながら優れた展延性を持つため、加工のしやすさから、ジュエリーなどの繊細なデザインにも最適です。

プラチナは、地球上に存在する推定総量が約1万6千トンと言われています。

金の総量は約20数万トンなので、比較するとプラチナの希少性が際立ちます。

この希少価値の高さから、資産価値としても注目されています。

プラチナは、高い耐熱性と耐腐食性を活かし、自動車の排ガス浄化装置化学工業などの産業分野、アレルギーを起こしにくい特性から医療器具、そして美しい輝きと希少性から結婚指輪などの宝飾品まで、幅広い分野で利用されています。

このように、様々な特性を持つ魅力的な貴金属ですが、埋蔵量が少なく、需要と供給のバランスが課題となっています。

<プラチナの特徴>

  • 融点が高い
  • 希少価値が高い
  • 優れた展性と延性
  • 金よりも比重が大きい

1-3:銀(Ag)

銀は、その白銀色の輝きから、古くから宝飾品として人々を魅了してきました。

高い光の反射率を持つ銀は、磨けばプラチナにも劣らない輝きを放ちます。

しかし銀は、美しい反面、空気中の硫化水素と反応して変色しやすいという側面も持ち合わせています。

銀は、その美しさだけでなく、実用性の高さも魅力です。

すべての金属の中で最も高い電気伝導率熱伝導率を誇り、電子機器太陽電池など、幅広い分野で必要不可欠な素材となっています。

さらに、銀は投資対象としても注目されています。

金に比べると市場規模は小さいものの、太陽光発電など、需要増加が見込まれる分野があることから、将来的な値上がりが期待されています。

このように銀は、美しさ、実用性、投資性を兼ね備えた魅力的な金属と言えるでしょう。

<銀の特徴>

  • 美しい輝き
  • 変色しやすい
  • 優れた熱・電気伝導性

1-4:パラジウム(Pd)

パラジウムは、産業分野で幅広く活用されている貴金属です。

最大の特徴は、約935倍の量の水素を吸蔵できる、優れた水素吸蔵能力です。

この特性から、水素エネルギーの貯蔵や分離、触媒として、次世代エネルギー分野での活躍が期待されています。

融点が約1,555℃と比較的低いため、加工のしやすさに優れている点も、産業利用に適しています。

ただし、貴金属の中では耐酸性が低く、希硝酸などには溶けてしまうため、取り扱いには注意が必要です。

プラチナと似た特性を持ちながら、比重が小さい点もパラジウムの特徴です。

硬度が高く傷つきにくい性質と合わせて、自動車の排ガス浄化触媒として大量に使用されています。

その他、銀歯の合金ジュエリー電子回路に欠かせないコンデンサなど、パラジウムは幅広い分野で利用されています。

<パラジウムの特徴>

  • 水素を吸収する
  • 耐酸性が低い
  • 産業分野での需要が高い

2:貴金属の買取価格を左右する4つのポイント!

貴金属の買取価格は、以下の4つのポイントによって大きく左右されます。

  • 純度
  • 刻印やホールマークの有無や種類
  • 買取相場
  • ブランド

これらの知識を深め、ポイントを押さえておくことで、買取価格がアップする可能性があります。

2-1:純度

貴金属の買取価格は、その純度によって大きく変動します。

純度が高いほど、含まれる不純物が少なく、品質の良さが証明されるため、買取価格は高くなる傾向があります。

金の純度は24分率で表され、単位はカラット(K)で表記されます。

これは宝石の重量を表すカラットとは全くの別物なので注意が必要です。

金の純度を語る上で外せないのは、「カラーゴールド」です。

これは、硬い金属を混ぜて、金の含有率を減らすことでアクセサリーなどに加工しやすくしたものです。

代表的なカラーゴールドの種類金属の割合(18Kの場合)特徴
イエローゴールド金75%・銀15%・銅10%・暖色系の華やかな光沢
・銀の割合を増やして青みを
 強くした物は
 グリーンゴールドとも言う
ピンクゴールド金75%・銀10%・銅15%・柔らかな印象で女性に人気
・他の金属を加えて更に
 赤みが増した物を
 レッドゴールドとも言う
ホワイトゴールド金75%・銀15%・ニッケルまたは
パラジウムが10%
・上品な白い光沢
・ニッケルがアレルギーになる
 場合が多いため、日本では
 パラジウムを使うことが多い

一方、プラチナ・銀・パラジウムの純度は、全体の値を1000とした場合の割合を意味する1000分率を用いて表します。

貴金属の純度を表す単位

例えば、Pt900という刻印は、プラチナの含有量が900/1000、つまり90%であることを示します。

2-2:刻印

貴金属製品の買取価格を左右する大きな要素の一つに「刻印」があります。

刻印とは、製品に含まれる貴金属の種類純度を示すもので、買取査定の重要な判断材料となります。

例えば、金製品の場合「K18」「K14」「K10」といった刻印がよく見られます。

これは、上記で解説した純度を表しており、「K18」は18金で金含有量75%、「K14」は14金58.5%、「K10」は10金41.7%となります。

数字が大きくなるほど、金の含有率が高くなることを示しています。

以下に、金・プラチナ・銀・パラジウムの刻印の種類と含有量を表にしました。

■金の刻印の種類

純度刻印
ほぼ100%K24、1000、999.9、Au1000、Au999、FINEGOLD、純金
91.6%K22、916、917、Au916
75%K18、750、Au750
58.5%K14、585、Au585
41.6%K10、416、417、Au416
37.5%K9、375、Au375

カラーゴールドの場合は、色の種類を表すアルファベットが純度の後ろに刻印されます。

例えば、「K18PG」は、金の純度が75%ピンクゴールドという意味です。

■カラーゴールドの刻印

色味刻印(純度の後ろに刻印される)
イエローゴールドYG
ピンクゴールドPG
ホワイトゴールドWG
レッドゴールドRG
グリーンゴールドGG、GRG

■プラチナの刻印の種類

純度刻印
ほぼ100%(99.9%以上)Pt1000、Pt999、Pm1000、1000、999、PLATINUM
95%Pt950、Pm950、950
90%Pt900、Pm900、900
85%Pt850、Pm850、850、Pt
およそ85%Pm

■銀の刻印の種類

純度刻印
ほぼ100%SV1000、SV999、SILVER1000、SILVER999、Ag1000、Ag999、純銀
95%SV950、SILVER950、Ag950
92.5%SV925、SILVER925、Ag925、STERLING、STERLING SILVER
90%SV900、SILVER900、Ag900
80%SV800、SILVER800、Ag800
シルバー92.5%または95.0%SV、SILVER

■パラジウムの刻印の種類

純度刻印
ほぼ100%Pd1000、Pd999
95%Pd950
90%Pd900
50%Pd500

刻印は、大抵の場合、製品の裏側側面留め具部分に刻まれています。

買取を依頼する際には、事前に製品の刻印を確認しておくことが重要です。

目視で確認できる物も多いので、査定前に一度調べてみましょう!

刻印がある場所

2-3:ホールマーク

貴金属製品の価値を見極める上で、ホールマークの存在は重要な意味を持ちます。

ホールマークとは、製品の品質を保証する、いわば”お墨付き”のような刻印です。

一般的な刻印は製造業者自身が行うのに対し、ホールマークは国や公的機関が定める厳しい基準をクリアした製品にのみ、第三者機関によって刻印されます。

そのため、ホールマークは信頼性の高い品質証明として国際的に認められています。

日本のホールマークは、独立行政法人造幣局が管理しています。

そのデザインは、日の丸、純度を表すひし形の中の数字、そしてプラチナ製品であれば「Pt」の刻印で構成されています。

■ホールマークの種類

ホールマークの種類

■引用:独立行政法人 造幣局

2012年4月以降、日本のホールマークは国際標準規格(ISO 9202)及び日本工業規格(JIS H6309)に準拠した表示方法に変更されました。

例えば、従来の<1000>は<999>に、<835>や<625>といった表示は廃止されましたが、貴金属の品位自体は変更ありません。

ホールマークは、製品の信頼性と価値を証明するものであり、高額査定に繋がる可能性を高める重要な要素となります。

【番外編】偽物を見極めよう!①

「黒ずんでるけど、本当に純金なのかな?」「刻印がない貴金属の純度が知りたい!」

刻印の純度が本物かどうか見極めるには、貴金属の「比重(密度)」を測ることがポイントとなります。

比重とは、ある物質の密度と、基準となる物質(通常は水)の密度の比を表す値です。

金の場合、「金の比重=金の密度と水の密度の比」という計算式で求められます。

この比重は、貴金属の種類や純度によって変化し、さらに合金の配合によっても幅が生じます。

例えば、純金(K24)の比重は約19.32ですが、金と他の金属を混ぜ合わせたK18の場合、比重は約15.4〜18.5と幅広い数値を示します。

お手持ちの貴金属の比重を把握することで、刻印の真偽を確認したり、刻印がない製品の純度を推測することが可能です。

■金の純度毎の比重

純度比重
K2419.32
K2217.45~18.24
K1816.03~17.11
K1412.91~14.44
K1011.42~13.09

■プラチナの純度毎の比重

純度比重
Pt1000(Pt999)21.24~21.66
Pt95019.84~20.85
Pt90018.61~20.08
Pt85017.53~19.38
Pt80016.56~18.72
Pt75015.70~18.10

■銀の純度毎の比重

純度比重
SV1000、SV99910.49
SV95010.41
SV90010.15
SV80010.07

※比重はあくまでも目安として参考にしてください。

貴金属の売買や鑑定において、比重は重要な判断材料となります。

貴金属買取業者での測定も有効ですが、簡易的な測定器も販売されていますので、お手持ちの貴金属の価値を正しく見極めるために、比重についても知っておくと良いでしょう。

【番外編】偽物を見極めよう!②

「アルファベットや数字など、見慣れない刻印が刻まれている。」

お手持ちの貴金属に、上記でご紹介したような刻印以外のものが刻まれている場合、注意が必要です。

刻印の中には、メッキ加工であることを示すものもあります。

以下では主要なメッキ刻印をご紹介します。

【金メッキの刻印】

GP、M・1M・3M・5M、1/10、1/20、GE・GEP、HGE

【金張りの刻印】

GF、GS、GR、RGP、GT

【銀メッキまたは銀張り】

SILVER G、Sheffield Silver、Silver Plated・SP、SILVER.F

【プラチナメッキまたはプラチナ張り】

PP・PTP、PTF、PR

このように、メッキ加工を示す刻印は多数存在します。

「ブランド名かと思ったらメッキ刻印だった!」という例も…。

メッキは非常に薄く伸ばされて、金属の表面を覆っています。

削ぎ取ったとしても、貴金属として計量できないほどの微量しか取れません。

その為、メッキ製品は貴金属として買取することができないのです。

また、金製品の場合、海外製品で品位の低さを分かりにくくしている物にも注意が必要です。

本来、金製品に18金が使用されている場合、全体の75%に金が使用されているということを示すために、「750」や「K18」という刻印がされています。

しかしながら、海外製品の中には、「18K」のように18の後ろにKが付く「あとK」と呼ばれる刻印がされている場合があります。

このような、海外製品特融の刻印はいくつか存在しますので、下記表にまとめました。

■金製品の海外刻印一覧

刻印概要
24K、18K、14K、10K「あとK」と呼ばれるもの。
海外製品(時計など)に多く刻まれる。
24KP、18KP、14KP、10KPKはカラット、Pはパーフェクト(完璧)を意味する。
24KT、18KT、14KT、10KTカラットを意味する。
万足金(まんたるきん)中国の金の刻印。24金(K24)を意味する。
千足金(せんそくきん)中国の金の刻印。
21.6〜23金(K21.6〜23)を意味する。
足金(そくきん)中国の金の刻印。20金(K20)を意味する。

上記のような、日本では見慣れない海外刻印の付いた金製品は、数字よりも金の含有率が低かったり、偽物である可能性が高まります。

必ずしも偽物というわけではありませんが、買取市場では警戒されがちです。

専用機械や道具(比重計や試金石)を使って、含有率などの真贋を見極める必要があります。

金製品の海外刻印

2-4:買取相場

金やプラチナなどの貴金属は、その価値が世界経済為替レートの影響を常に受けて変動しています。

つまり、全く同じ貴金属製品であっても、売却するタイミングによって買取価格が大きく変わる可能性があるのです。

少しでも高く貴金属を売却したいと考えるなら、日々の相場チェックが欠かせません。

最新の買取相場は、貴金属買取業者のウェブサイトや専門の相場情報サイトで確認することができます。

これらのサイトでは、1gあたりの価格や、過去の価格推移などをわかりやすいグラフ等で確認することができます。

こまめにチェックして、相場の動きを把握しましょう。

貴金属毎の相場や、今後の動向に関しては、次章で詳しく解説していきます。

2-5:ブランド

貴金属製品の中には、ブランド価値が加算されるものがあります。

純度×重さで単純計算する「素材の価格」だけでなく、付属する宝石やデザイン性、ブランド力などを含めた「製品としての価値」が上乗せされるからです。

<高価買取が狙える貴金属ブランド>

  • カルティエ
  • ティファニー
  • ブルガリ
  • ハリーウィンストン
  • ヴァンクリーフ&アーペル

上記に挙げたような、世界的に有名な高級宝飾ブランドは、高価買取が期待できます。

このようなブランド品の場合、買取価格は素材の純度や重量だけでなく、デザインの希少性ブランドの知名度商品の状態などが総合的に評価されます。

そのため、鑑定士の目利きが重要となるケースが多く、信頼できる買取業者を選ぶことが大切です。

Q.貴金属は壊れていても売れるって本当?

結論から言うと、貴金属は壊れていても売却できます。

金やプラチナなどの貴金属は、溶解して再利用できる性質を持つため、壊れていても価値が失われることはありません。

石が取れた指輪、切れたネックレス、片方だけのピアスなども、買取業者に持ち込めば適切な評価を受けられます。

買取業者は、買い取った貴金属を専門の精錬業者に売却します。

精錬業者は、貴金属を溶解・精製し、宝飾品や工業製品の材料として再利用可能な状態に戻します。

つまり、貴金属は形が変わっても、素材としての価値は失われないのです。

もし、ご自宅に壊れた貴金属が眠っているのであれば、諦めずに一度買取査定に出してみて下さい。

思わぬ高値が付いて、新たな輝きを与えるチャンスかもしれません。

3:貴金属の相場変動から今後の動向を予測!

貴金属の相場変動から今後の動向を予測!

貴金属を売却する際に最も気になるのは、やはり「少しでも高く売りたい」という点でしょう。

2章でも解説したとおり、貴金属の買取価格は日々変動する「相場」によって決まります。

「毎日変動する相場を把握し、最も価格が高いタイミングで売るのがベスト」というのは頭では理解できても、いつ最高値になるかなんて誰にも予測はできませんよね?

そこで、本章では、過去の貴金属価格の変動履歴専門家の市場分析、そして現役査定士である筆者自身の経験を踏まえ、貴金属の今後の値動きを予測してみました!

本章を読めば、今が売るべきタイミングなのか、判断材料が得られるはずです。

ぜひ、今後の売却計画の参考にしてみてください。

3-1:金の相場

金価格は常に安定しているわけではなく、歴史的に見て大きく変動してきました。

近年では、2020年以降の新型コロナウイルスのパンデミックをきっかけに金価格が高騰し始めました。

その後、一時的に下落したものの、2022年2月に起きたウクライナ侵攻による世界情勢の不安定化を受け、金価格は再び上昇傾向に転じました。

そして、2024年7月には過去最高値の1g13,879円を記録し、現在も高値圏で推移しています。

<金の相場が高騰する要因>

  • 世界情勢や経済状況が不安定な時
  • 円安・ドル高が進んでいる時
  • 株式の下落が続いている時

<今後の動向>

多くの専門家は、世界経済の先行き不透明感や地政学的リスクの高まりを背景に、金価格は今後も高値圏で推移すると予想しています。

しかしながら、金価格は常に変動するものであり、一方的に上昇し続ける保証はありません。

経済状況や金融政策の変化、予期せぬ地政学的リスクなどによって、急落する可能性も十分に考えられます。

金売却を検討する際は、常に最新の情報を確認し、慎重に判断することが重要です。

3-2:プラチナの相場

金が不況時に強いのに対し、プラチナは景気や株価の悪化に影響を受けやすい投資対象です。

これは、プラチナの需要が宝飾品だけでなく、自動車部品や医療機器といった工業用途に大きく依存しているためです。

例えば、2014年には産業需要の高まりからプラチナ価格は1g平均4,759円まで上昇しました。

しかし、ヨーロッパのディーゼル車需要減退の影響を受けた2015年には平均4,205円に下落。

世界経済に打撃を与えた2020年のコロナ禍では、平均3,114円とさらに低迷しました。

しかしながら、2021年以降は世界経済の回復に伴い、プラチナ相場は上昇傾向を見せています。

<プラチナの相場が高騰する要因>

  • ディーゼル車の需要の高まり
  • 株価や景気の上昇
  • 世界経済の上昇(特に主な採掘国である南アフリカ)

<今後の動向>

プラチナの価格は、10年前と比較すると緩やかに上昇しています。

特に、世界的な脱炭素化の流れを受け、燃料電池自動車に注目が集まっていることが、プラチナ需要の増加に繋がると期待されています。

しかし、長期的な視点で考えると、プラチナ相場の先行きは楽観視できません。

その大きな理由の一つが、電気自動車の普及です。

電気自動車は、燃料電池自動車と同様に地球温暖化対策の切り札として期待されており、その普及はプラチナ需要の減少に繋がると予想されます。

さらに、プラチナは希少性が高く、価格変動のリスクが大きい金属です。

そのため、将来的にはプラチナを代替する新たな素材が開発され、需要が減少する可能性も否定できません。

結論としては、短期的にはプラチナ相場は上昇する可能性がありますが、長期的に考えると下落要因も存在します。

プラチナへの投資を検討する際は、これらの要素を踏まえ慎重に考慮する必要があります。

3-3:銀の相場

2024年8月現在、銀価格は1g約140円と、10年前の8月と比べて約70円上昇しています。

2012年から2019年にかけては下落傾向にありましたが、2020年を境に状況は一変しました。

実際、2019年の平均小売価格は約59.52円だったのに対し、2023年には約108.3円と、わずか5年間で約2倍にまで高騰しています。

この背景には、世界的なインフレやウクライナ情勢の緊迫化、それに伴う安全資産としての銀需要の高まりなどが挙げられます。

<銀の相場が高騰する要因>

  • 工業需要の高まり
  • 世界経済の上昇
  • 金価格の上昇(連動する)

<今後の動向>

銀は太陽光発電パネルなどの産業分野での需要も高く、脱炭素化の流れが加速する中で、今後も需要拡大が見込まれています。

銀価格は、今後10年間で上昇傾向を維持すると予想されますが、そのペースや幅は市場環境や需要の変化によって大きく左右されるでしょう。

投資対象として、銀は金に比べて価格変動が大きい側面もありますが、今後の価格上昇にも期待が持てる金属と言えるでしょう。

3-4:パラジウムの相場

長らく低迷していたパラジウム価格は、2018年末から急騰しました。

2019年3月には1g4,400円台に達し、わずか数ヶ月で価格が2倍近くに跳ね上がったのです。

この価格高騰は、金と同水準に達し、プラチナをも上回るほどでした。

その後も上昇傾向は続き、2021年4月頃まで高値圏で推移しました。

2021年4月以降は下落傾向にあるものの、高騰前の水準を大きく上回る価格帯を維持しています。

この高騰の背景には、世界的な排ガス規制の強化があります。

特にガソリン車に使われるパラジウム触媒の需要が急増したのに対し、パラジウムの供給量は限られているため、価格が高騰したのです。

需要と供給のバランスが崩れたことが価格高騰の主な要因と考えられています。

<パラジウムの相場が高騰する要因>

  • ガソリン車の需要の高まり
  • 産出国であるロシアへの経済制裁
  • プラチナ需要減

<今後の動向>

パラジウムは元々希少性が高い金属です。

2021年4月以降、価格は下落傾向にあるものの、世界情勢の影響で供給量はさらに減少しています。

ロシアによるパラジウム禁輸の可能性も考慮すると、供給不足は深刻化するかもしれません。

パラジウムの大量増産によって主要産出国への依存から脱却し、供給量が増加しない限り、価格が暴落する可能性は低いと考えられます。

しかし、過去のプラチナ価格の急落に見られるように、自動車業界の動向次第では、パラジウム価格も暴落する可能性は否定できません。

今後のパラジウム価格動向を左右する要素は複雑に絡み合っているため、注意深く見守っていく必要があります。

4:査定前に必読!貴金属を高値で売るコツ!

貴金属を高値で売るコツ

使わなくなった貴金属、少しでも高く売りたいですよね。

思い出の品だからこそ、納得のいく取引をしたいものです。

貴金属を高く買い取ってもらうには、いくつかのコツを押さえておくことが重要です。

本章では、貴金属買取価格を上げるための3つのコツを紹介します。

「もっと高く売れたかも…。」と後悔しないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

4-1:高く売れるタイミングを狙う

2章4項で解説した通り、貴金属の買取相場は常に変動しています。

貴金属の売り時とは、ずばり「相場が高い時」です。

しかしながら、買取店は利益を確保する必要があるため、買取価格は相場と完全に一致することはありません。

事前に相場をチェックしておくことで、買取価格が妥当かどうかを判断することができます。

適正な価格で金を売却するためにも、相場を事前に確認しておくことが重要です。

4-2:付属品を付ける

貴金属の買取価格は、その日の相場で決まりますが、高く売るためのコツは他にもあります。

2章5項で解説した通り、貴金属には、素材そのものの価値に加えて「ブランド力」も加わります。

特に有名ブランド品の場合、保証書があれば、買取価格はさらに高くなります。

これは、再販時にプレゼントとしての需要が高まるためです。

このように、再販を目的とする場合、付属品だけでなく、商品の状態も査定額に影響します。

つまり、高価買取を狙うなら、箱や保証書を揃え、綺麗な状態にして査定に出すことが重要です。

【番外編】インゴットの買取には「購入証明書」が重要!

金や金製品を購入する際に受け取る「購入証明書」は、別名「計算書」とも呼ばれ、購入者名購入日金額購入日の金相場品名製造番号金の純度重さなど、取引の詳細が全て記録されています。

この計算書は、売却時に非常に重要となります。

なぜなら、過去の金相場や購入価格が明確になるため、適正な査定金額を判断する材料となり、金資産の価値証明としても有効だからです。

そのため、金製品を売却する際は、必ず購入証明書を一緒に用意しましょう。

計算書があれば、スムーズな取引と、より有利な条件での売却が期待できます。

【番外編】売却時の税金に注意!

金地金を売却する際、利益が一定額を超えると「譲渡所得税」が発生する可能性があります。

課税対象となるのは、売却益が年間50万円を超えた場合です。

この場合の利益は、買取額から購入代金と売却経費を差し引いた金額となるため注意が必要です。

譲渡所得税の内訳

譲渡所得税は、金の所有期間が5年を超えるか否かで税率が変わります。

高額な金地金を売却する際は、譲渡所得税の発生も考慮し、年間の売却量を調整する必要があるでしょう。

購入証明書は、このような場面で、購入代金購入日を証明する書類となり、税金の計算に必要となるため、大切に保管しておきましょう。

4-3:必ず相見積もりを行う

同じ製品でも、買取業者によって査定額が異なることがあります。

これは、買取業者によって、所属する鑑定士の専門分野価格設定が異なるためです。

そのため、少しでも高く売却したい場合は、複数の業者に査定を依頼し、相見積もりを取ることが重要です。

相見積もりをすることで、業者ごとの査定額の違いを把握でき、どこが最も高値で買い取ってくれるのかを見極められます。

手間を惜しまず、複数の業者を比較検討することで、より高額な売却を実現できるでしょう。

5:初心者でも安心!貴金属買取業者の選び方

初心者でも安心!貴金属買取業者の選び方

貴金属を安心して売却するには、信頼できる買取業者の選定が不可欠です。

悪徳業者に引っかかってしまうと、本来受け取れるはずの金額よりも低い査定額で買い取られてしまう可能性があります。

近年では、リサイクルショップ質屋でも貴金属買取を行うようになり、以前よりも業者の選択肢が広がっている状況です。

そこで、本章では、業者選びのポイントを5つご紹介します。

複数の業者を比較検討し、信頼できる業者を選びましょう。

5-1:ホームページや実店舗の確認

近年、物品を郵送して買取を依頼する「宅配買取」サービスが普及しています。

手軽な一方、注意すべき点もあります。

特に、ホームページのみで実店舗を持たない業者を利用する際は慎重さが求められます。

実態の掴めない業者との取引では、「現金振込が行われない」「返品に応じてもらえない」といったトラブルも報告されています。

実店舗を構え、買取スタッフが常駐している業者であれば、疑問点を直接質問できるだけでなく、対面での買取も可能です。

また、繰り返し取引を行う中で、業者との信頼関係を築くことも期待できます。

貴金属のような高額なものを売却する際は、業者選びのポイントとして、実店舗の有無を重視しましょう。

5-2:貴金属の買取実績が豊富か

貴金属の買取を依頼する際は、業者の買取実績を必ず確認しましょう。

実績情報は、業者のホームページなどで簡単に確認できます。

数多くの貴金属買取実績をアピールしている業者は、それだけ多くの案件に携わってきた経験と知識を持つため、信頼できる可能性が高いと言えます。

一方、買取実績が少ない、あるいは公開していない業者は注意が必要です。

実績は顧客の安心材料となるため、積極的にアピールするのが一般的です。

創業間もないなど、公開しない理由がない限り、信頼できる業者とは言い切れません。

実績の有無は、貴金属を安心して売却するための重要な判断材料の一つと言えるでしょう。

5-3:手数料の有無

貴金属買取を依頼する際、買取価格だけでなく手数料にも注意が必要です。

多くの業者は査定料買取手数料無料としていますが、独自に手数料を設定している業者も存在します。

貴金属買取の手数料は法律で定められていないため、業者ごとに自由に設定ができるからです。

一般的に、買取手数料は買取額の2〜3割程度が相場と言われています。

仮に買取価格が高くても、高額な手数料が設定されている場合、最終的な利益は少なくなる可能性があります。

買取を依頼する前に、査定額だけでなく、手数料の有無や金額を確認することが重要です。

手数料に関する情報を事前に比較することで、よりお得に貴金属を売却できるでしょう。

5-4:目の前で査定を行うか

貴金属買取では、査定時に正確な重量計測が行われることが重要です。

通常、品物の計測はお店側が行いますが、悪質な業者の中には、重量をごまかして買取価格を低く提示するケースも存在します。

一度取引が成立してしまうと、原則返品はしてもらえません。

トラブルを避けるためには、目の前で重量を計測してくれる信頼できるお店を選びましょう。

複数の業者で査定を受けることで、相場価格や重量の妥当性を比較することも可能です。

適正な価格で貴金属を売却するためには、業者選びと重量確認の意識が大切です。

【番外編】貴金属の重量を測ってみよう!

不当に低価格で買い叩かれることを防ぐために、事前にご自身で重量を把握しておくことが大切です。

正確な計測のために、以下の3点を心がけましょう。

  • できるだけ新しい量りを使用する
  • 0.1グラム単位で計測できるものを選ぶ
  • 品位ごとに分けて計測する

貴金属は僅か1gでも価値が大きく変わるため、精度の高い計測が重要です。

高価な専門機器は不要ですが、0.1グラム単位で計測できる新しい量りを使うことで、正確な重量を把握できます。

事前に重量を把握しておくことで、買取業者との交渉もスムーズに進みますよ。

5-5:店舗の評判をチェック!

信頼できる貴金属買取業者を探すには、実際に利用した方の口コミを参考にしましょう。

Googleマップの口コミ比較サイトで、査定額だけでなく、電話対応や接客態度など、様々な角度から評価をチェックすることができます。

高評価が多い業者は、顧客満足度が高いと判断できるため、安心して利用できる可能性が高いです。

信頼できる業者を見つけるには、時間をかけて情報収集することが大切です。

手間は掛かりますが、一度信頼できるパートナーを見つければ、その後も安心して貴金属の売却を任せられます。

焦らず慎重に、あなたにとって最適な買取業者を見つけましょう。

まとめ

本記事では、貴金属の買取にはじめて挑戦する買取初心者向けに、貴金属の基礎知識や今後の相場動向、高額査定のコツ、買取業者の選び方まで徹底解説いたしました。

貴金属価格は、世界経済や地政学リスクの影響を受けながら、歴史的に見て上昇傾向にあります。

特に、経済の不安定化やインフレ懸念が高まっている現在は、貴金属投資が注目されており、売却を検討するには良いタイミングと言えるかもしれません。

「買取専門店諭吉」では米国宝石学会認定の「GIA G.G.」資格保有者がスタッフを教育し、他店にないトップクラスで信用・安心できる査定を行なっています。

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貴金属の相場は常に変動するものであり、未来を正確に予測することは不可能です。

貴金属売却を検討する際は、最新の情報収集を怠らず、ご自身の状況に合わせて慎重に判断することが重要です。

ぜひこの記事を参考にして、貴金属売却を成功させましょう!

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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