純金仏像の買取価格を徹底解説!メッキ製品を見極める3つの方法
この記事を書いた人
足立 美桜
まだ3年の査定歴ではありますが、大学では美術史を専攻し、前職では画商にいた経緯もあり、特に絵画と彫刻の査定に長けています。公正で確かな目でお客様の大切なお品物を一点一点丁寧に査定しています。
「ご先祖様から受け継いだ純金の仏像、いくらで買取してもらえるの?」
純金の仏像と聞いて、一体どれほどの価値があるのか、想像できるでしょうか?
金は古来より資産価値の高い貴金属として、世界中で取引されてきました。
そして、その金で作られた仏像は、美術品としての価値も加わり、高い需要があります。
近年では、金相場の上昇に伴い、純金仏像の買取市場も活況を見せています。
ご自宅に眠っている純金仏像をお持ちの方は、その価値を見直す良い機会かもしれません。
そこで、本記事では、純金の仏像がいくらで売れるのか、最新の金相場や査定額アップのコツを解説していきます。
また、メッキ製品との見分け方や、売却時に掛かる税金など、買取初心者向けに1からご説明します!
最後まで読めば、純金仏像の買取について具体的なイメージが湧き、安心して買取に臨むことができるでしょう。
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1:純金の仏像はいくらで売れる?最新の金相場をチェック
「遺品整理で出てきた純金の仏像…いったいどれくらいの価値があるのだろう?」
純金仏像の買取価格は、金自体の価値によって大きく変わってきます。
金の買取相場は世界情勢や経済状況に影響を受け、毎日変動するからです。
本章では、金相場の調べ方や、相場からの買取額の計算方法などを解説していきます。
高額買取を狙うには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
1-1:そもそも「純金」とは
「純金」とは、金の純度が99.99%以上のものを指します。
24金・K24と表記されることもあります。
Kは純度を表す24分率であり、K24は24分の24、つまり純金という意味です。
純金は不純物が極めて少ないため、変色や腐食に強く、美しい輝きを長く保つことができます。
純金製の仏像は、その素材価値の高さから、仏具や骨董品としてだけでなく、資産としての価値も高く評価されています。
1-2:仏像って売ってもいいの?
不要になった仏像が自宅にあるけど、「売却するのは気が引ける…。」「罰当たりでは?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、仏像は骨董的な価値を持つ場合もあり、必要とする方へお譲りすることは決して悪いことではありません。
むしろ、自宅で放置するよりも、仏像にとっても幸せと言えるでしょう。
特に純金の仏像は、買取市場で人気が高く、多くの方が買い求めています。
眠っている仏像を次の誰かへ繋ぐことで、新たな価値を見出すことができるかもしれません。
Q:売却時にも「魂抜き」は必要?
結論から申し上げると、仏像を売却する際にも「魂抜き(閉眼供養)」が必要です。
仏像は通常、開眼供養という儀式を通じて魂が宿るとされています。
特に、純金製の仏像のような高価な物は、完成時に仏師や僧侶によって魂を入れられている事が多く、手放す前に魂を抜く儀式を行うことが必要です。
魂抜きは、仏像をただの物体に戻すための重要な儀式です。
これにより、仏像を処分したり売却したりする際に、心の負担を軽減することができます。
もし仏像の魂抜きを依頼したい場合は、近くのお寺や供養業者に相談すると良いでしょう。
費用は依頼先によって異なりますが、一般的には1万円~5万円程度が相場です。
1-3:純金の仏像が高価買取を狙える理由
純金の仏像が高価買取される理由は、主に4つあります。
まず、素材そのものの価値が高い点が挙げられます。
純金(24金)は金の含有率が非常に高く、資産価値の高さから市場でも高値で取引される傾向にあります。
次に、仏像は重量があるため、金の買取において重要な要素である「重さ」によって高額査定に繋がりやすい点が挙げられます。
さらに、単なる金の塊ではなく、工芸品としての価値も評価の対象となります。
精巧な作り込みや芸術性、歴史的価値が高い仏像は、さらに高値で取引される可能性があります。
金相場が高騰している今、純金の仏像は仏具としてだけでなく、資産としての人気も高まってます。
以上のような需要の高さから、高価買取に繋がっているのです。
1-4:最新の金相場の調べ方
純金の仏像の買取価格は、純金の買取相場によって変動します。
金は、世界的な需要や経済状況によって価格が変動する金属です。
そのため、純金の仏像の買取価格は、その日の金の相場によって日々変動します。
金の相場は、新聞やテレビの経済ニュース、インターネットなどで確認することができます。
少しでも高く売るためには、金の相場が高いタイミングを見計らって売却することも一つの方法です。
以下のサイトでは、1gあたりの価格や、過去の価格推移などをわかりやすいグラフ等で確認することができます。
こまめにチェックして、相場の動きを把握しましょう。
1-5:純金の仏像の買取額を計算してみよう!
純金仏像の買取額は、以下の計算式で概算できます。
『買取額=重さ×純金(24金)の買取相場』
例えば、重さが500gの純金仏像の場合、その日の純金の買取相場が1gあたり13,000円であれば、13,000円/g×500g=6,500,000円の買取価格が期待できます。
ただし、これはあくまで目安であり、買取業者によって買取単価や査定基準が異なるため、実際の買取価格は変動する可能性があります。
また、前項でも述べたように、工芸品としての価値や歴史的な価値も加われば、更に高額査定を狙える可能性も出てきます。
正確な買取価格を知りたい場合は、複数の買取業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
Q:壊れた仏像でも買取してもらえる?
金は展性と延性に優れており、非常に柔らかい金属です。
金の含有率がほぼ100%である純金は、素材の特性上、凹みや歪みが付きやすいと言えるでしょう。
しかしながら、金製品は溶解して再利用できる性質を持つため、壊れていても価値が失われることはありません。
凹みや歪みがあっても、一部欠けていても、買取業者に持ち込めば適切な評価を受けられます。
2:仏像の価値を見極める!純金とメッキを見極める3つの方法
「純金製だと思っていた仏像が、メッキ製品だった…!」
純金仏像と金メッキ仏像は、一見しただけでは見分けがつきにくい場合があります。
しかし、いくつかのポイントを押さえれば、ご自身である程度見分けることが可能です。
ここでは、純金とメッキを見極める3つの方法を紹介します。
2-1:刻印の確認
金製の仏像には、純度を示す刻印が刻まれていることが一般的です。
一般的には、「K24」「K18」といった24分率で刻まれていることが多いですが、仏像の場合「純金」「1000・999(千分率)」「ホールマーク」で刻まれていることもあります。
ホールマークとは、製品の品質を保証する、いわば”お墨付き”のような刻印です。
一般的な刻印は製造業者自身が行うのに対し、ホールマークは国や公的機関が定める厳しい基準をクリアした製品にのみ、第三者機関によって刻印されます。
そのため、ホールマークは信頼性の高い品質証明として国際的に認められています。
日本のホールマークは、独立行政法人造幣局が管理しています。
そのデザインは、日の丸+純度を表すひし形の中の数字の刻印で構成されています。
偽物の場合、上記のような刻印が曖昧だったり、存在しない場合があります。
刻印がないからといって、必ずしも偽物と断定することはできませんが、注意が必要です。
■画像引用:三宝堂 Rakuten Shop
2-2:磁石を用いた方法
金は磁石に反応しない金属です。
純度99.99%以上と言われる「純金製」の仏像であれば、まず磁石にくっつくことはありません。
磁石にくっつく場合は、メッキ製品の可能性があります。
しかしながら、銅・銀・アルミなど、磁石に反応しない金属は金以外にも数多く存在します。
上記のような金属が混ざっている場合は、たとえ反応しなくても純金とは言えません。
この方法だけで判断することはできない為、他の方法と組み合わせて判断する必要があります。
2-3:手にとって比較
金のずっしりとした重さは、偽物を見分けるための重要な手がかりになります。
同じ大きさの金属と比べてみて、明らかに重いと感じれば、金である可能性が高いでしょう。
しかしながら、仏像には「中空」の物も存在します。(※上記画像参照)
中空の仏像は、メッキ製品と重さに大差がない場合が多いので、注意が必要です。
また、金は熱伝導率にも優れています。
本物の金に触れると、ひんやりとした独特の冷たさを感じます。
これは、金が体温を素早く奪い取る性質を持つためです。
偽物と見分けるためには、本物の金製品と比較し、どちらがより冷たく感じるかを確認してみましょう。
【注意】金メッキ製品は買取不可となりやすい
金メッキは、非常に薄く伸ばされて、金属の表面を覆っています。
削ぎ取ったとしても、貴金属として計量できないほどの微量しか取れません。
その為、金メッキの仏像は買取することができないか、非常に安価になってしまうことが多いです。
以下では主要なメッキ刻印をご紹介します。
【金メッキの刻印】
GP、M・1M・3M・5M、1/10、1/20、GE・GEP、HGE
【金張りの刻印】
GF、GS、GR、RGP、GT
このように、メッキ加工を示す刻印は多数存在します。
金の仏像を売却する際には、金メッキではないことを確認することが重要です。
3:純金の仏像の査定額を左右する3つのポイント!
代々受け継いできた純金製の大切な仏像。
手放すのなら、正当に査定してもらって、できるだけ高く買取してほしいですよね!
純金仏像の査定額は、以下の3つのポイントによって大きく左右されます。
以下で詳しく解説していきます。
3-1:付属品の有無
仏像の買取価格を左右する要素の一つに、共箱や鑑定書といった付属品の有無があります。
共箱とは、仏像と対になって作られた専用の箱のことで、作者の落款や印が押されている場合が多く、仏像が本物であることを証明する重要な役割を果たします。
共箱があるだけで、仏像の信憑性が高まり、買取価格がアップする可能性が高まります。
鑑定書も同様に、仏像の真贋や価値を証明する重要な書類です。
信頼できる鑑定機関が発行した鑑定書があれば、買取業者は安心して高額査定を提示することができます。
高価な仏像を売却する際には、これらの付属品を必ずセットで保管しておきましょう。
3-2:作者の知名度
仏像の買取において、最も重要な要素の一つが「作者」です。
特に、著名な仏師が手掛けた仏像は、美術品としての価値が非常に高く、高額査定に繋がります。
仏像の作者を特定するためには、上記でも挙げたように、共箱や鑑定書といった付属品の存在が重要となります。
といった著名な仏師の作品は、市場での需要も高く、高額買取が期待できます。
仏像の売却を検討する際は、作者の知名度が買取価格に大きく影響することを理解しておきましょう。
3-3:種類や様式
仏像の買取価格を決定づける要素として、「種類と様式」が挙げられます。
仏像は、如来・明王・菩薩など、様々な種類に分類され、それぞれの時代に人気を博した仏像が存在します。
近年では、阿弥陀如来像が高値で取引される傾向にあります。
また、仏像のポーズや表情、衣装といった様式は、制作年代を特定する手がかりとなります。
特定の時代や流派を代表するような貴重な様式の仏像は、高額査定に繋がりやすいため、専門家の鑑定を受けることをおすすめします。
4:【番外編】相続税や譲渡所得税について学ぼう
純金の仏像を相続した場合、相続税の対象となることがあります。
また、売却した場合には譲渡所得税が発生するケースも。
ここでは、純金の仏像に関する税金について解説します。
4-1:純金の仏像が節税対策にならない理由
「仏壇や仏像などの仏具には相続税がかからない。」という話を耳にしたことはありますか。
確かに、祖先を礼拝するための仏壇・お墓・仏像などは「祭祀財産」として、預金や土地家屋のような一般的な財産とは異なり、相続税の課税対象外となります。
しかし、高額となりやすい純金製の仏像などは、注意が必要です。
税務署は、故人のための日常的な礼拝道具としてではなく、投資目的で購入されたと判断した場合、「相続税非課税」とは認めず、課税対象とする傾向があるからです。
4-2:相続税の課税対象となる仏像の具体例
純金製や骨董的価値がある仏像など、社会通念上、常識を超える高額な物や、日常的に礼拝に使用されていない、観賞用の仏具は課税対象となります。
これらの仏具は、故人を弔うための道具としてではなく、資産価値が高いと判断されるからです。
また、非課税対象となるのは、あくまで生前に本人が現金で購入した場合のみです。
相続したお金で購入した場合や、生前にローンを組んだ場合の残った債務は控除の対象とはならないので注意が必要です。
状況 | 相続税の有無 |
毎朝拝み、冠婚葬祭の際にも使用してきた、 先祖代々受け継がれてきた仏像 | 非課税 |
遺品整理をしていたら出てきた、 誰も把握してなかった仏像 | 課税対象 |
相続人が相続税対策として、 被相続人の生前に購入した仏像 | 課税対象 |
4-3:売却時にかかる「譲渡所得税」
純金の仏像を売却した場合、売却益に対して譲渡所得税が課税されます。
この場合の売却益は、買取価格から購入時の代金や売却経費を差し引いた金額に対して課税されます。
課税対象となるのは、売却益が年間50万円を超えた場合です。
また、譲渡所得税は、金の所有期間が5年を超えるか否かでも税率が変わります。
高額買取となりやすい、純金の仏像を売却する際は、譲渡所得税の発生も考慮しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、純金の仏像の売却に挑戦する方のために、買取額を左右するポイントやメッキ製品の見分け方、税金対策まで徹底解説いたしました。
金の価格は、世界経済や地政学リスクの影響を受けながら、歴史的に見て上昇傾向にあります。
特に、経済の不安定化やインフレ懸念が高まっている現在は、売却を検討するには良いタイミングと言えるかもしれません。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。