すっぽんの買取業者は佐賀にある?買取市場を徹底調査!
この記事を書いた人
足立 美桜
まだ3年の査定歴ではありますが、大学では美術史を専攻し、前職では画商にいた経緯もあり、特に絵画と彫刻の査定に長けています。公正で確かな目でお客様の大切なお品物を一点一点丁寧に査定しています。
「すっぽんの買取ができる業者って佐賀にあるのかな?」
実は私たちの身近に生息しているすっぽん。
特に4月~8月下旬の暖かい時期は繁殖期で活発になるため、川や池で見かけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
すっぽんといえば高級食材のイメージが強いと思います。
買取してもらえたら、どのくらいの価値がつくのか、買取してもらえる業者はあるのか気になりますよね!
本記事では、すっぽんを売る方法から、現在の買取相場、採捕の前に気を付ける事など、徹底解説します。
是非、最後までお読みください。
※買取専門店諭吉ではすっぽんのお買取は承っておりませんのでご注意ください。
1:すっぽんを買取できる業者は佐賀県にはない
結論から申し上げると、すっぽんの買取を行っている業者は佐賀県にはありません。
すっぽんの養殖場はいくつか存在しますが、一般の方から買取は行っていないのが現状です。
すっぽんを食用として加工するには、泥抜きや餌断ちなど専門的な処理が必要なため、どこで誰が釣ってきたかわからないようなすっぽんは、食用として扱いにくいからです。
すっぽんの捕獲自体はそれほど難しくはないのですが、買取してくれる人がいないことにはお金になりません。
むしろ売る方法を探す方が難しいと言えるでしょう。
2:すっぽんを佐賀で売る3つの方法
「それでは、すっぽんを売る方法はないの?」
そんなことはありません!
1章でもご説明した通り、佐賀県にはすっぽんの買取が可能な業者は存在しませんが、売る方法はいくつかあります。
本章では、すっぽんを売る3つの方法と、それぞれのコツをご解説していきます。
2-1:すっぽん料理専門店に問い合わせしてみる
すっぽん料理を提供している専門店や料亭の多くは、専門業者から仕入れていますが、中には「天然のすっぽん」を買取してくれるお店も存在します。
すっぽんは成長に時間が掛かるため、養殖には高額な費用が必要となるからです。
しかしながら、ホームページなどで大々的にすっぽんの買取を受け付けている店舗は、殆どないのが現状です。
買取が可能かどうか、ご自身で確認する必要があります。
その際、いきなり店舗にすっぽんを持ち込むのは控えましょう。
ディナータイムなどの忙しい時間帯を避けて、事前に電話で問い合わせるのがマナーです。
2-2:魚専門のオークションサイトに出品する
すっぽん専門店に掛け合う以外にも、すっぽんを売る方法はあります。
それは「FishSale」というオークションサイトに出品するという方法です。
釣魚オークションですが、すっぽんの出品もされており、実際に落札されている実例があります。
オークションサイトの最大のメリットは、スマホさえあれば全国どこでも誰でも利用できるという点です!
すっぽんの写真を撮って、サイズや処理状況、発送方法などを入力すれば、ものの数分で出品が完了します。
会員登録料や月会費、カード手数料は一切かかりません。
すっぽんが落札された場合は、売上から10%の手数料を引いた残りの分が出品者の収入となる仕組みです。
気軽に利用できますが、ご自身ですっぽんを梱包したり発送する手間が掛かるのがデメリットです。
また、個人間でのやりとりになりますので、予期せぬトラブルに巻き込まれるというリスクもあります。
「FishSale」ですっぽんを売る
2-3:鮮魚卸売市場で交渉する
釣ったすっぽんをお金に換える3つ目の方法は、漁港近くなどにある鮮魚卸売市場で買取を交渉する方法です。
鮮魚卸売市場で水産物を売れるのは、漁業関係者に限られると思われがちですが、実は個人が釣った魚などを買取している例も少なくはありません。
すっぽんも市場で扱われる水産物の1つなので、交渉してみる価値はあります。
まったく伝手のない状況では難しいかもしれませんが、何度も通って関係性を築くことで、買取してもらえる場合もあります。
3:高級食材「すっぽん」を知ろう
日本や中国大陸で、古くから滋養強壮に効く食料として扱われてきた高級食材「すっぽん」。
成長スピードが非常に遅いため、市場に出回るまでかなりの年月を要し、エサ代などのコストが掛かる事から価格が高騰しています。
価格の高さから、食べたことがない方も多いかもしれませんが、豊富なコラーゲンが含まれており、プリプリとした食感が特徴です。
また、スッポンは甲羅や爪・膀胱・胆嚢以外で食べられない部分はありません。
専門店では活血を日本酒、ワインで割ったものを食前酒として出しているお店もあります。
本章では、そんなすっぽんの生態や買取相場、買取に適した種類や大きさを解説していきます。
3-1:すっぽんの生態
すっぽんは、「カメ目スッポン科キョクトウスッポン属」に分類される爬虫類です。
天然のすっぽんの生息域は中四国や九州など温暖な地域を中心に、関西や関東でも確認されています。
実は私たちの身近な場所に棲んでいて、住宅街を流れる、両面がコンクリートで固められたような都市型の河川にも生息しています。
すっぽんは気温によって体温が変化する変温動物で、水温が15度を下回ると冬眠します。
釣りを狙えるシーズンは春~秋の間ですが、冬眠に向けて栄養を蓄え脂肪が乗る9~11月頃が旬です。
3-2:すっぽんの買取相場
すっぽんは、養殖場直売の場合、1kgあたり4,000円前後で販売されていることが多いようです。
天然物のすっぽんとなると、値段にばらつきはありますが、1kgあたり4,000~12,000円程度となります。
料亭などのお店に直接買取してもらう場合は、1匹5,000円前後が平均的な相場でしょう。
釣魚オークションの「Fish Sale」には、この記事を書いた時点で2.8kgのすっぽんが即決価格5,700円で出品、落札されていました。
すっぽんは売却する手段を見つけるまでが大変ですが、売れさえすれば結構な収入になるのは確かです。
3-3:買取してもらいやすい大きさや種類
主に食用とされているすっぽんは「キョクトウスッポン(ニホンスッポン)」と呼ばれる種類です。
大きさは15cmから最大で50cm弱、体重は最大で7kg前後になります。
市場では、1〜1.5kg程度の個体が最も多く流通しています。
これくらいの大きさで丁度2人前の量となるため、お店で扱いやすいからです。
そのため、1kg以下の大きさになると買取してもらえない可能性があります。
4:すっぽんを捕獲する前に確認すべき3つのポイント【佐賀版】
高級食材として知られるスッポン。
野生に生息しているとは言え、「そもそも捕獲しても大丈夫なの?」という疑問を持つかもしれません。
漁業に関する制度には漁業者だけでなく、一般の釣り人にも関係の深いものがあります。
これらのルールを知らずにうっかり違反すると、罰金等の罰則を受けることになるので注意が必要です。
本章では、佐賀県の漁業法から、すっぽんの捕獲禁止区域・期間などを解説していきます。
すっぽんに限らず、川などで遊漁を楽しむ際には必ず確認しましょう!
4-1:佐賀県の漁業権を確認する
大抵の場合すっぽんは漁業権の対象になっているので、漁師以外が無許可で遊漁料等を支払わずに採捕するのは密漁行為になります。
漁業法で定められた漁業権侵害に当たらないか、都道府県ごとに定められている漁業調整規則に違反しないか、必ず確認するようにしましょう。
佐賀県の場合、3つの内水面漁業協同組合があり、それぞれが漁業権の免許を受けています。
漁業権の対象種は、水域によって異なりますので、詳しくは免許を受けた漁協か県の水産課に問い合わせましょう。
■一般的な質問のお問合せ
問合わせ先 | 電話番号 |
佐賀県農林水産部水産課漁業調整担当 | 0952-25-7145 |
■共同漁業権
組合名 | 問合わせ先 | 電話番号 |
古湯地区漁業協同組合 | 佐賀市富士支所地域振興グループ | 0952-58-2112 |
玉島川漁業協同組合 | 唐津市浜玉市民センター | 0955-53-7105 |
相知町伊岐佐漁業協同組合 | 唐津市相知市民センター | 0955-53-7125 |
■筑後川水系
問合せ先 | 電話番号 |
佐賀県有明海漁業協同組合 | 0952-24-3351 |
4-2:採捕の禁止区域と禁止期間
すっぽんに限らず、河川には水産動物を採捕してはならない区域や期間が定められています。
佐賀県の河川ごとの禁止区域や禁止期間を下記にまとめたので、ご確認ください。
河川名 | 禁止区域 | 禁止期間 |
嘉瀬川 | 佐賀市大和町大字梅野九州電力川上川第五発電所堰堤から 下流90メートルに至る区域 | 周年 |
嘉瀬川 | 佐賀市大和町大字梅野官人橋(川上橋)から 上流九州電力川上川第五発電所堰堤に至る区域 | 9月1日から 11月15日まで |
玉島川 | 唐津市七山白木九州電力玉島発電所堰堤から上流50メートルに 至る区域及び同鮎返堰から上流40メートルに至る区域 | 周年 |
玉島川 | 唐津市浜玉町南山玉島堰から 下流500メートルに至る区域 | 9月1日から 11月15日まで |
川上川 | 佐賀市富士町大字上熊の川あゆ瀬の旧砂防せき提から 上流500メートルに至る区域(雄淵雌淵) | 周年 |
松浦川及び 伊岐佐川 | 唐津市相知町牟田部古川の水位測量台より 上流相知町山崎橋及び黒岩第2井堰に至る区域 | 9月1日から 11月15日まで |
4-3:採捕してはいけないすっぽん
一定の水産動物においては、漁業権や禁止区域・期間に関係なく、採捕してはいけない大きさや期間が存在します。
こちらも都道府県ごとに異なるので、事前に確認しておく必要があります。
佐賀県においては、180グラム以下のすっぽんの採捕は周年で禁止されています。
すっぽんの幼体を育てようとして、捕まえることも勿論禁止です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事では、すっぽんの買取が可能な業者が佐賀県にあるのか解説しました。
冒頭でもお話した通り、佐賀県にすっぽんの買取を行う業者や店舗は存在しません。
しかしながら、すっぽんを売却する方法は3つあります。
ご自身での交渉が必要な場合もあり、いずれの方法も、すっぽんを必ず売却できるとは言い切れないのが現状です。
また、野生のすっぽんを採捕する際には、佐賀県の漁業法を確認する必要があります。
場所によっては遊漁券が必要であったり夜釣りが禁止されている場合もあるため、事前に各河川のルールを確認しましょう。
本記事を読んで、すっぽんの買取事情について把握していただければと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。